今日は来月14日をもっての引退とさよなら運転の告知が先日行われ、昨日MAKIKYUも所用の帰りに止む無く乗車した、余りに高額な運賃で悪評名高い北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)が開業当初に導入し、開業以来今日まで走り続けた7000形電車に関して取り上げたいと思います。
(ちなみに「N」とは都営浅草線に乗り入れする各社の運用番号の内、「開発を止めた某鉄道」を示すものです)
この車両は「某開発鉄道」(社名から「開発」の2文字が外れたのは近年です)の北初富(現在は新京成のみの駅ですが、「某開発鉄道」開業当初はここから現在の新鎌ヶ谷駅(当時は未開業)まで新京成線の北側を走る高架線が伸びていました)~小室間が開業した1979年に6両3本が導入されています。
Σ形と呼ばれる奇抜でヘンテコな形状の前面と、コルゲートが目立つステンレス製の側面外板が特徴ですが、開業当初のこの鉄道の奇抜さは車両の外観だけに留まらず、他線に比べて極めて高額な運賃(開業後も値上げが相次ぎ、この鉄道の象徴となっています)や遠隔監視の精算システム(これは途中で頓挫しています)、この時期はまだ余り普及していなかった自動改札機の導入(その割にⅡ期線区間では箱型改札が導入され、自動化は他線より遅い位でした)にまで及んでいます。
こんな鉄道ですので車両の奇抜さも外観だけでなく、当然客室設備にも及んでいまして、つり革を設置せずに金属パイプを張り巡らせた鬱陶しさを感じる車内や、空調設備を完備しているという事で大半の客室窓を固定式とするなど、この時期に他鉄道が導入した車両とは随分な違いが見られます。
ただ天井は冷房吹出口が出っ張って目立ち、非冷房車からの改造車かと思わせる状況であるなど、冷房車でも平天井の車両が増えていた時期にしては時代遅れと感じる面も見受けられ、MAKIKYUとしては奇をてらっただけで全体的には出来栄えの悪い車両である感を受けますが、それでも奇抜な外観が人気を博したのか、翌年には何故か本来は前年に登場した優秀な車両に贈られる筈の鉄道友の会ローレル賞を受賞しています。
導入後暫くは大きな変化もなく、「某開発鉄道」と当時相互直通運転線区であった新京成線を走り、松戸~北総監獄間の片田舎を走り続けていましたが、90年代に入り「某開発鉄道」のⅡ期線(京成高砂~新鎌ヶ谷)が開通して京成線経由で都心直通(都営浅草線乗り入れ)が行われる様になると、これに対応して編成が8両に増強され、各編成の中間に2両ずつ(計6両)新造車を組み込んでいます。
(7000形の廃車はこの中間車にも及び、この車両は平成になってからの製造にも関わらず廃車となり、それも譲渡先などは無く既に4両は解体されています)
登場時の79年を除くとこの新造車が7000形唯一の増備となり、この車両は窓サッシが通常の開閉可能な2段窓になって車内も登場時からつり革が装備されているのが特徴ですが、これは79年に導入された車両の奇抜な作りが見事に失敗した事を実証しており、79年に導入された既存車両も都心方面の混雑に対応できないと考えてか、この時期につり革が設置されています。
また乗り入れ先となる某大手私鉄が先頭車両を電動車(モーター付き車両)にする事に拘っている事もあり、その後これに関連して従来は付随車(モーターなし車両)となっていた先頭車を電動車化し、付随車の位置を入れ替える大掛かりな工事も実施されています。
その後は近年まで大きな動きもなく、「某開発鉄道」の社名から「開発」の2文字が外れた際に車体側面の社名プレートがステッカーで「開発」の2文字を外した新社名に改められ(旧社名が透けて見えます)、またK'SEIグループのステッカーが貼り付けられるなど、多少の変化があった程度ですが、大きな更新工事が実施されなかった事もあって老朽化が進み、昨年には2編成が7500形導入(莫大な負債を抱える「開発を止めた某鉄道」の何処にこの様な資金があるのか知りたいもので、こんな資金があるなら運賃値下げに回して頂きたいものです)された事もあって同数が代替廃車となって現在1本が残るのみとなっていますが、この車両も来月には退役となる予定です。
この車両は製造以来大きな更新工事を受けていない事や、手入れの悪さなども起因してか外観は帯色のカラーテープが色落ちしており、昨日残存している編成に乗車した際には帯色の窓下水色部分が真っ白という有様で、車内も汚れが目立つなどかなり荒廃した印象を受けます。
それに他社では類を見ないΣ形の奇抜な外観は皮肉にも余りの高額運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」の象徴として多数の沿線住民からも不評を買っている事もありますので、中途半端に延命工事を施して不評を買い続けるよりは、大きな手を加えずに原型に近い形で早々と退役させた方が良いのかもしれません。
ただ「開発を止めた某鉄道」にはこの車両よりも更に陳腐でサービス面で問題があり、また性能やエネルギー効率の面でも難のある7250形と呼ばれる親会社から借用している老朽車を未だに運行しており、それも花形の特急などで頻繁に使われている状況ですので、7000形を退役させる前にこの車両をまず退役させるべきで、廃車の手順を踏み違えている様に感じるのはMAKIKYUだけでしょうか?
(まして高額な運賃を徴収するなら尚更で、運賃に見合うサービスに努めて頂きたいものです)
画像は現存している7003編成の奇抜な外観と、作りの悪さと荒れ果てた印象を受けるその車内、色が剥がれかかった場所も散見される帯色のカラーテープです。
お二方からコメントのあった走行音の件ですが、この車両の走行音は旧公団9000系も同じで、東急8000系列やJR103系ほどうるさくはありません。
ただ決して静かなものとは言えず、こちらの友人の中にはこれを目当てにわざわざ「開発を止めた某鉄道」の高額な運賃を支払って乗りに来る酔狂な者もいます。(こちらの感覚では考えられませんが…)
>あい様
所用で白井へ…という話ですが、本数は1時間毎とはいえ隣の小室なら北習志野からも船橋新京成バス(440円)があり、西白井も鎌ヶ谷大仏から船橋新京成バス(180円)でアクセスできますが、その中間の白井は曲者ですね。
ここも一応「北総監獄に拠点を置く虹色網」と称している京成分社のバスを鎌ヶ谷大仏から利用する事ができ、新鎌ヶ谷から「開発を止めた某鉄道」利用よりは多少安いですが、新京成バスに比べるとかなり割高です。
>セト市交通局様
この車両はいつも乗っていると状態の悪さもあって嫌になりますが、奇抜さは際立っていますので一度乗車する位の価値はあるかもしれません。
あと後に組み入れた中間車も含めた廃車解体はこちらも勿体無いと感じ、本来であればこれを抜き取って一編成を構成(他に先頭車を2両だけ延命工事施工)した方が良かった気がしますが、それが不可能ならせめてこのユニットだけは先頭車化改造して、四国の某鉄道辺りにでも譲渡して欲しかったですね。
(ここには一時期この車両が乗り入れ先で顔合わせし、70年前後に製造された4ドア車が最近次々と移籍していますので…)
現在は荒廃した惨めな姿で最後の活躍をしているこの7000形ですが、来月に入ってからはヘッドマークの取り付けが行われ、多少は見応えのある姿になる様ですので、これは確かに注目ですね。
ただ「開発を止めた某鉄道」やその直通線区を大絶賛されているそちらが、この車両の最後には…というのは少々意外な気がします。
あと例のパンダですが、そちらもお気に召さない様で…あれは「開発を止めた某鉄道」にも乗り入れ、最近増殖している某大手私鉄の「ブカブカ」した座席程ではないにしろ結構好みが大きく分かれ、怖いと感じる乗客が結構多そうな感じですね。