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東海バスで活躍する元神奈中のAEROSTAR M~内外に神奈中の面影が…

2008-03-25 | 小田急グループ

  

先日十和田観光電鉄の路線バスに関する記事を取り上げ、同社をはじめとする国際興業系のバス事業者では、近年親会社からの譲渡車両がほぼそのまま使われているのですが、そこまで極端ではないにしても、元の事業者の面影を強く残す路線バスは地方で散見されます。

その一つが伊豆東海バスの三菱ふそうAREOSTAR Mで、MAKIKYUが今月初頭に伊東へ行った際に乗車した車両なのですが、この車両は東海バスグループと同じ小田急グループに属する神奈川中央交通(神奈中)からの移籍車両で、一時期多数を導入していた都営バスからの中古車両が最近導入出来なくなった事もあって、同じく小田急グループに属する箱根登山や小田急バスと共に、東海バスグループに多数の車両が移籍しています。

運賃支払方法表示幕や張り出しの大きいバンパーといったこの車両の特徴は、神奈中の特色を強く現していますが、側面の行先表示幕(或いはLED)部分から行先表示装置が取り外されており、代わって前扉後部の窓部分に大型の行先表示装置が取り付けられていますので、素人目にもやや違和感のある車両となっています。

これだけなら他の地方を走る中古車両ではよくある話なのですが、この車両の大きな特徴として、元の塗装を生かして塗装を変更している事が挙げられ、神奈中塗装の車体下部赤色と、窓下のオレンジ帯は東海バスカラー(オレンジ)に代わっているものの、クリーム色は元の塗装を存置していますので、他の東海バス車両と並んだ際は、何となく奇妙な感があります。

また雨樋部分はうっすらと赤い塗装が残っていますので、この点も神奈中の面影が…という所ですが、車内も神奈中では今や見る事が少なくなった赤モケットの座席(手触りも独特です)が残っており、そこに2人がけの座席を増設していますが、この増設座席はモケットの色こそ合わせているものの、手触りなどは元の座席と異なるのが特徴的です。

伊豆方面では近年、伊豆急行に導入された元東急のステンレスカーが注目されていますが、小田急グループ内からの移籍車両を中心とした東海バスグループの中古車両群もなかなか興味深いもので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会がありましたら、是非この車両に乗車されてみては如何でしょうか?