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京急電鉄 600形電車(650番台)~座れれば天国、でも混雑時には…

2008-03-04 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

MAKIKYUが先日上野動物園へ行った際は横浜市内~都内間の移動で、日頃は利用頻度が割合低い京急電鉄(割合最近まで略称は京浜急行と称していましたが、最近の略称変更は近隣の某大手私鉄の影響を受けているのでしょうか?)の普通車(各駅停車の事をこの様に呼称しています)を上大岡→品川間で利用したのですが、その際に乗車した車両が今日取り上げる600形電車(650番台)です。

現在京急電鉄で活躍する600形電車は、両開き3扉の地下鉄乗り入れ対応車両で、8両編成と4両編成の2通りが存在していますが、4両編成は番号帯が650番台(以下650形と便宜的に表記します)となっており、両数の関係で通常は自社線内のみの活躍となっています。

車内設備は地下鉄にも乗り入れる一般車両にしては、異例ともいえるオールクロスシートを採用し、それも600形導入当初に導入された編成などは、ツイングルシートと呼ばれる可変座席(これは構造が複雑な上に、最近流行っている「ブカブカした異様な感触の座席」よりはマシとMAKIKYUは感じていますが、座り心地も芳しくないので途中で取り止めとなっています)を採用したのが特徴的でしたが、8両編成で最後に導入された608編成と650形各編成では、オールクロスシートの座席配置ながら、ツイングルシートは不採用となり、この車両では座席の座り心地も若干改善されています。

ただその一方で座席数はツイングルシート装備車(ドア間片側8席)に比べて減少(同6席)となっており、座れれば天国ですが、クロスシートで通路が狭い故に、混雑時はドア付近に乗客が集中して一部分に混雑が偏りますので、混雑時の立席は最悪の状況となります。

そのため近年京急電鉄では、さすがに地下鉄直通などにも使われる一般車両にオールクロスシートは無理があり過ぎると感じたのか、600形車両のドア間を順次ロングシートに改造し、同時にLEDによる案内表示装置やドアチャイムの取り付けを行っていますが、ロングシートは最近流行の「ブカブカ」した好みが大きく分かれる代物ですので、この車両では車端部クロスシートという選択肢が存在するのは幸いとはいえ、ロングシート化改造そのものは良いとしても、その内容が余り歓迎できないとMAKIKYUは感じています。

また650形は今も大半がオールクロスシートで、この車両は快特をはじめとする優等列車の増結だけでなく、単独で普通車にも運用されますが、京急電鉄の普通車は一部の例外を除くと4or6両で運行されます。

MAKIKYUが先日同形の普通車に乗車したのは昼間時間帯でしたので、さほど混雑もせず、特に大きな問題はなかったものの、4両編成というだけでも普通車はラッシュ時間帯などに両端車両を中心にかなり混雑しますので、ラッシュ時間帯に走っている同形4両普通車のドア付近が凄まじい状況である様を見ると、余りに無理があり過ぎると感じます。

また快特乗車時に前方普通車が遅れ、減速運転を強いられた後に普通車を追い抜いた際は、その普通車は650形4両と言う事もしばしばという有様です。

しかも普通車の本数が割合少ない本線の都内区間でも、650形普通車がラッシュ時間帯に走る事もありますので、これでは一度乗車しただけで懲りてしまい、これでは快特への乗客偏重に手を焼き、普通車の魅力を説く車内広告まで掲出して京急電鉄が推し進めている「普通車への誘導」にも逆効果を及ぼします。

現状では快特の増結用に運用を限定できない様ですので、座席の内容を別とすれば、650形を優先的にロングシート化改造して欲しいものですが、何故かこの改造は8両編成を優先して行っているのは理解に苦しむものです。
(600形8両編成オールクロスシート車は、通称A快特と呼ばれる線内快特のハイグレードな所定車両(2100形)が不足して代走が発生した際、所定車両との格差を考えると有効な気がしますので、むしろオールクロスシートで残存している数本は現状のままで活躍して欲しいと感じる位で、他の600形8両編成に比べてハイグレードだった608編成がロングシート化改造された事は惜しいものです)