みみずく医者の備忘録

名古屋市名東区の内科開業医です。日々の出来事や診察室でのエピソードなどを織り交ぜて綴ります。個人的なメモ代わりです。

「老け顔」は心臓病の予兆?

2012-11-09 07:17:51 | 循環器科
「老け顔」は心臓病の予兆? 米学会報告

見た目が実年齢より老けている人は、心臓病を発症するリスクが高いというデンマークの研究結果が、米ロサンゼルス(Los Angeles)で5日開かれた米アメリカ心臓協会(American Heart Association、AHA)の年次総会で発表された。
抜け毛や目の周りに脂肪がつくなど複数の加齢の兆候がはっきり現れている人は、若く見える同年齢の人に比べて心臓病を患う可能性が高いという。


研究チームは、40歳以上の約1万1000人を35年間にわたって追跡調査した。
このうち心臓病を発症したのは3401人で、心臓発作を起こしたのは1708人だった。

対象者は性別にかかわらず、加齢の兆候が1つ増えるごとに心臓発作や心臓病のリスクが高まっていたが、中でも3~4つの兆候があった人は全くない人に比べて発作を起こすリスクが57%、心臓病になる可能性は39%高かったという。

心臓発作と心臓病の両方を最も強く予見した加齢の兆候は、目の周りの脂肪の蓄積だった。こめかみ部分の生え際後退、頭頂部の抜け毛、耳たぶのしわなども加齢の兆候として挙げられている。

「目に見える加齢の兆候は生理学的または生物学的な年齢を示し、実年齢とは独立している。
医師は診察の際、こうした兆候を必ず確認するべきだ」と研究者は忠告している。

AFP=時事 11月8日(木)18時45分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121108-00000034-jij_afp-int



関連記事
米国の歴代大統領、早く老けるが平均より長生き 米研究
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2844518/8173593?utm_source=yahoo&utm_medium=news&utm_campaign=txt_link_Thu_p1

■米国の大統領たちの多くは、就任するとすぐに白髪やしわに悩まされるようになるが、引退後は富と手厚い医療のおかげで、平均的な男性よりも長生きするという研究結果が、2011年12月7日のJAMAに発表された。


<私的コメント>
一般的に政治家は長生きのような気がします。
政治に生き甲斐を見出しているかどうかは知りませんが、ストレスそのものをどう解釈すればよいのか難しいところです。
神経の図太い人達であることは間違いありませんが。


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腹が出たとき、男の体に何が

2012-11-08 07:58:16 | 医療一般
腹が出たとき、男の体に何が起こっているのか

■お腹をつまんでもたいして脂肪の厚さがないのに、ぽこっと出てしまう――。
なぜだろうか? 男の場合、皮下脂肪よりも、お腹の内側に内臓脂肪がつきやすく、腹筋の内側からお腹をせり出させるからだ。

内臓脂肪が大問題
■ここ数年来の研究で内臓脂肪が増えると、働き盛りの男たちの体調が狂い出すことがわかってきた。
内臓脂肪は、内臓を取り巻く腸間膜という部分で増える脂肪細胞の塊だ。
だが、ただの塊ではなく、代謝をコントロールする一種のホルモンの分泌器官としても働いている。
通常はアディポネクチンという糖分や脂質の代謝をスムーズにする“善玉ホルモン”を出す。

■ところが、太り始めて、内臓脂肪が増えてくると、脂肪細胞の中に脂が満杯になる。
細胞のほとんどを脂が占めるようになるとこのストレスで細胞の働きも変わる。
すると、分泌される物質も一変する。善玉ホルモンの分泌は減り、代わりに血糖値を上げたり、血液をどろどろにしたり、血圧を上げてしまう複数の“悪玉物質”を出すようになるのだ。

■そのため、単にメタボ腹になるだけではすまない。検査してみると、「血圧」「中性脂肪」「血糖」などにも同時に異常が生じるようになるのだ。
肝臓にも脂肪がたまり、GOTやGPTも上がる。何より、この状態だとインスリン抵抗性が上がる

太るのにエネルギー不足に
■インスリン抵抗性とは何か? 
一言でいうなら、食べたものを筋肉や組織に取り込む力が落ちた状態だ。

■その分、血糖値が上がりすぎるので、より一層インスリンが出て、血糖値に波ができて、お腹はすくし、イライラする。
過剰なインスリンは、さらに内臓脂肪を増やすが、その一方で食べたエネルギーは筋肉などには取り込まれにくいという結果に。
お腹が出て体重は増えるのに、筋肉はエネルギー不足で、疲れやすくなる。

■また、脂肪はのどの周囲にもたまる。これが睡眠中に空気の出入りを邪魔して、いびきの原因になり、睡眠を浅くしてしまう。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0503H_V00C11A8000000/

出典 日経ヘルス・フォーメン 2011.8.19

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慢性腎臓病・気づいたときは手遅れに

2012-11-06 07:51:37 | 腎臓病
成人の8人に1人 慢性腎臓病、気づいたときは手遅れに
自覚症状なく、透析必要になることも


自覚症状がないまま進行し、気づいたときは手遅れなこともある「慢性腎臓病(CKD)」。
病名の印象から甘く見る人がいるかもしれないが、悪化すると腎不全で尿毒症を起こし、人工透析などを余儀なくされる。
心筋梗塞などのリスクも高めるとされ、軽視は禁物。
腎機能の検査で確認し、生活習慣を改善するよう必要がある。


日本の推定患者数は1300万人以上
■ある街頭アンケートで「CKD」という病名を聞いたことがあるかを調べたところ、認知度はわずか4%。
メタボリック症候群が90%以上だったのに比べ、ほとんど浸透していなかった。
だが、日本の推定患者数は1300万人以上、成人の8人に1人に上るという。

■CKDになると、将来、人工透析や腎移植が必要になる恐れが高いうえ、心筋梗塞や心不全など心血管の病気のリスクも高い。
必要な検査は血清クレアチニン、血尿、たんぱく尿。クレアチニンは、人によっては普段の健康診断に入っていないので、自発的に受ける必要がある。
腎機能は年を重ねるごとに落ちるので毎年検査することも大切という。

■CKDは、不摂生な食生活や運動不足などが原因で発症する生活習慣病の一つといわれる。発症リスクを高める要因は糖尿病や高血圧、肥満、脂質異常、喫煙など。最近は高尿酸血症も注目されているという。

■個人の遺伝子の違いを調べ、予防法などに生かそうという研究も進められている。


CKDに要注意の主なケース
・糖尿病
・メタボリック症候群
・肥満
・高血圧
・脂質異常
・高尿酸血症
・喫煙
・高齢
・腎臓病や心臓病の既往症がある
・家族に腎臓病の人がいる


http://www.nikkei.com/article/DGXDZO47944780R01C12A1EL1P01/
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日本脳炎ワクチン、接種中止必要なし

2012-11-01 07:50:12 | 小児科
日本脳炎ワクチン、接種中止必要なし 死亡例受け専門委

日本脳炎の予防接種を受けた子どもが7月と10月に死亡した問題で、安全性や死亡との因果関係を評価する専門家委員会が31日開かれ、「ただちに接種を中止する必要はない」などとする見解で一致した。
このワクチンは2009年6月から販売され、死亡例の評価は今回が初めて。


■厚生労働省によると、7月に死亡したのは5歳以上9歳未満の子ども。
予防接種から2日後に発熱、けいれんを繰り返し、急性脳症と診断。
接種から7日後に死亡した。
このケースについては「否定できるだけの証拠がない」「因果関係を否定はできないが薄い」などの意見が出され、「ワクチン接種との関連は不明で、引き続き検討する」との扱いになった。

■一方、10月17日に死亡した岐阜県の10歳男児は接種5分後に心肺停止。救急搬送されたが、約2時間半後に死亡が確認された。
このケースについては、生まれつきの広汎性発達障害のため服用している薬で起こる心臓の異常に加え、接種の強い痛みが重なり心停止を起こした可能性が指摘された。
「接種行為と関係する可能性はあるが少なくともワクチンとは関係がない」などの意見が出て、「ワクチンそのものとの関連は低い」とし、ほかの要因についての検討をさらに続けることになった。

これまでに1千万回以上使われて、死亡例の報告は今年7月の事例が初めて。

http://www.asahi.com/health/news/TKY201210310210.html

出典 朝日新聞・apital 2012.10.31
版権 朝日新聞社
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