みみずく医者の備忘録

名古屋市名東区の内科開業医です。日々の出来事や診察室でのエピソードなどを織り交ぜて綴ります。個人的なメモ代わりです。

受動喫煙でアルツハイマー病悪化

2013-06-19 07:53:57 | 老年病科
受動喫煙でアルツハイマー病悪化の可能性 米研究チーム

受動喫煙で、アルツハイマー病が悪化する可能性のあることが、米テキサス大医学部などの チームによるマウスの実験で明らかになった。

■認知症の一つであるアルツハイマー病は、脳の中にアミロイドベータ(Aβ)やタウと呼ばれる異常なたんぱく質が蓄積することで、やがて神経細胞が減り、記憶力や判断力が衰えるとされる。  

■チームは、遺伝子操作でアルツハイマー病を発病するようにした生後3カ月のマウスを、1日に1時間、 たばこ1本分の煙にさらされるグループと、全く煙のない部屋で育てたグループに分けて4カ月間育てた。  
すると、煙にさらされたマウスはそうでなかったマウスに比べ、脳内で記憶をつかさどる海馬や 大脳皮質の神経細胞にAβが約40~50%多く蓄積。
炎症を起こしている神経も増えていた。

研究チームは「人への影響はさらなる研究が必要だが、たばこの煙はアルツハイマー病の重要な 環境リスク因子になる可能性を示した」と指摘。

出典  朝日新聞・夕刊 2013.2.22
版権  朝日新聞社


<私的コメント>
当然、喫煙者はアルツハイマー病を発症しやすいということですが、実感がありません。
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脳が老けないためには

2013-02-25 20:57:52 | 老年病科
脳が老けないためやるべきこと、やめたほうがいいこと

~やっておくべきこと~
1 楽しいこと・ワクワクすることをする
2 1日1回、心から「ありがとう」を言う
3 1日1回、自分を声に出して褒める
4 利き手と反対の手で雑巾がけをする
5 すれ違う車のナンバーを足し算する
6 1日1個、新しい単語を覚える
7 草木や野菜を育てる
8 入浴後に全身ストレッチをす
9 良質な睡眠を取る
 


~やめたほうがいいこと~
1 イライラする
2 21時以降に食事を取る
3 人の悪口を言う
4 会社と家との往復のみ
5 太りすぎる
6 運動不足
7 10cm以上の高さのハイヒールを履く
8 焦る・慌てる・急ぐ
9 ケータイ・スマホを手放せない
10 人の目を気にしすぎる


http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2802H_Y3A120C1000000/
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過度な飲酒「脳萎縮」招く?

2012-10-12 07:45:50 | 老年病科

過度な飲酒「脳萎縮」招く? 認知症の原因にも 脳ドック検診で確認を


飲み過ぎは体によくない。
一部のがんになるリスクが高まるだけでなく、認知症と関係があるとみられる「脳の萎縮」を進行させるとの見方もある。
体質的にアルコールをあまり受けつけないタイプの人が飲酒量を増やした場合、最も気をつけなければならない。

■脳の神経細胞が大量に死滅し、脳の容積が小さくなると萎縮が起きる。
誰でも加齢とともにみられる現象だが、アルコールの大量摂取が萎縮を進行させるとする研究結果が国内外で報告されている。

■2008年、米ウェルズリー大学などの研究チームは、飲酒量が多いほど脳全体の容積が縮小するとする調査結果を発表した。
平均年齢60歳の男女1839人を飲酒量に応じて5グループに分け、磁気共鳴画像装置(MRI)を使って脳容積を測定した。
最も萎縮の割合が高かったのが大量飲酒者のグループだった。
一方、全く飲まないグループの萎縮の割合が最も小さく、アルコールと脳の容積の間には有意な関連性が認められたとした。

■世界保健機関(WHO)は11年、世界で年間250万人の死に飲酒が影響しているとの調査結果を発表した。
03年の評価でも飲酒が口腔がんや喉頭がん、食道がんのリスクを上げる要因になると指摘した。

■人の体にはアルコールをアセトアルデヒドに分解する酵素と、分解したアセトアルデヒドを酢酸に変える2種類のアルコールに関する酵素が存在する。
アセトアルデヒドを酢酸にする酵素の強弱は遺伝子レベルで決まっている。
アセトアルデヒドはDNA(デオキシリボ核酸)を傷つけ細胞をがん化させる。
喉頭がんや食道がんなどになる危険性が最も高いのは、ある程度は飲めるタイプで、日本人の約4割が該当する。

http://www.nikkei.com/article/DGXDZO39490270Q2A310C1MZ4001/

出典 日経新聞 Web刊 2012.3.13
版権 日経新聞社



<私的コメント>
以前から大量に飲酒する人には脳が小さくなる脳萎縮が高い割合でみられることは知られていました
一方、少量ないし中等量の飲酒は認知症の原因にはならないのみならず認知症の予防になる可能性があります。
また、飲酒による脳萎縮は断酒することによって改善することも知られています。
「少量飲酒は認知症の予防になる」という説もあり愛飲家には朗報です。
何事も「過ぎたるはなお及ばざるが如し」ですね。
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アルツハイマー新予防

2012-09-28 07:43:26 | 老年病科
まさかコイツが原因!? アルツハイマー新予防

要点
インスリンが多い人は?
2型糖尿病の初期段階や糖尿病予備軍の人たち
インスリンの分泌には個人差があるが、2型糖尿病の初期や糖尿病予備軍は、インスリンを分泌するすい臓がまだまだ元気な人が多い。
その上で高血糖なのでインスリンが大量に分泌されている。

肥満の人
脂肪からインスリンの効きを悪くする物質が出てくるので、血糖を処理するために大量のインスリンが必要になってしまう。

運動不足 筋肉不足
血糖は筋肉で処理されるが、運動不足で消費されなかったり、そもそも筋肉が少ないと血糖が処理される場所が少ないので高血糖気味になり、それに対応してインスリンも多く分泌されてしまう。


軽度認知障害の人たちが行っていた認知症予防
料理
献立は何にするか?
材料は何がどれくらい必要か?
買い足す材料は何か?
どう切るのか?
どの道具でどう料理するのか?
味付けはどうするか?
などなど料理は意外と長時間に渡って様々なことに頭を使い続ける。

短時間の昼寝
30分以内の昼寝は認知症予防に効果があるとの報告がある。
長時間眠ってしまうと 夜の睡眠の妨げになり逆効果になってしまう。

有酸素運動
体操やジョギングなど有酸素運動は脳を活性化させる。
誰でもできる軽い運動でも脳は活性化するので無理をする必要は無く、楽しく継続させることがコツ。



インスリンの量をはかる血液検査は、一般的に健康な方がはかる必要はない。
また、その数値で将来アルツハイマー病になりやすいかどうか判断できるものでもない。
太っておらず、血糖値も正常、一日中絶えず食べたり飲んだりしていなければ、インスリンが多すぎるということを過剰に心配する必要はない。
アミロイドβを映す脳画像の検査は現在、研究として行われているものがほとんどで、一般的には受けることはできない。


http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20120926.html


出典 NHK総合テレビ「ためしてガッテン」2012.9.26
版権 日本放送協会


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高齢者の熱中症対策を

2012-07-28 07:00:34 | 老年病科
高齢者の熱中症対策を

■青少年では運動時に発症する頻度が高い。

■壮年の男性では、屋内で作業中に発症することが多く、企業は作業環境の改善に取り組み、成果をあげている。
しかし、(熱中症対策の情報そのものが浸透していないこともあって)高齢者では一向に倒れる人が減らない。

■高齢者では屋内で発症し、しかも気づいたときには手遅れで死亡という例も多い。

■夜間の室内でも熱中症は発生する。(夜間には室温の方が外気温より高くなる場合がある)

■高齢者では体の温度感覚が鈍くなって、異常高温でも暑さを感じず、クーラーのスイッチを押さないことも多い。

http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20120727141308281

出典 中日新聞・朝刊 2012.7.26
版権 中日新聞社

<私的コメント>
熱中症になる患者さんは、外気温が高い昼間だけでなく夜間も同程度に多いといわれています。
夜間は冷房を止めていることが多く、本人も家人お気付きにくい就寝中の熱中症にも注意を払う必要があります。



横浜・日本大通り 2012.6.16撮影

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