みみずく医者の備忘録

名古屋市名東区の内科開業医です。日々の出来事や診察室でのエピソードなどを織り交ぜて綴ります。個人的なメモ代わりです。

豆電球つけ寝ると「肥満」に?

2013-01-30 00:41:01 | 医療一般
豆電球つけ寝ると「肥満」に?…中性脂肪も高く

夜間に豆電球程度の照明をつけたまま寝ると、肥満の原因になる可能性があることが、奈良県立医大(同県橿原市)の大林賢史特任助教(36)らの調査研究でわかった。
 
■調査は2010年9月-12年4月、県内の高齢者528人を対象に実施。
自宅の寝室や居間に2日間、センサーを設置して睡眠時の照度や室温を測定した。照度3ルクス未満のほぼ真っ暗な状態で寝ていた383人のうち、肥満の程度を表す体格指数(BMI)が25以上の「肥満」だった人は68人。

■一方、照度約9ルクスの豆電球程度の明るさだった145人では39人が肥満だった。
両者を比べると、豆電球程度の明るさで寝ていた人の方が、肥満の割合が1・9倍、中性脂肪が高いなどの「脂質異常症」では1・7倍多かったという。
 
■また、夜勤労働者には肥満の人が多いとされており、夜間に強い光を受けることで生体リズムに変調をきたすことが原因の一つと考えられている。
ラットに夜間、5ルクスの光を当てると食欲が増して体重が増えるとの実験結果もある。
大林特任助教は「日中は室内にいて日光を浴びず、夜は人工照明を多く浴びる現代人は多い。光の浴び方が健康に及ぼす影響をさらに解明していきたい」と話している。

出典 読売新聞  2013.1.29
版権 読売新聞社
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食べ合わせ

2013-01-29 06:54:36 | その他
「本当はやってはいけない食べ合わせ」

【天ぷら×すいか】
食品問題研究家で、『毒を出す!「新・食べ合わせ法」』(朝日新聞出版刊)著者の増尾清氏が解説する。

「すいかの水分が胃酸を薄めるため、胃腸の悪い人は消化力が弱まる可能性があります。下痢気味の人は多量の水分と油分の組み合わせは避けた方が賢明です」

【なすの漬け物×ざるそば】
なすの漬け物は体のほてりを冷まし、そばには胃を冷やす作用があり、両方を冷たいまま食べると手足の冷えや下痢になる場合もある。特に冷え症や胃腸が弱い人は避けるべきだが、それでも食べたい場合には、温かいそばに体を温めるネギをプラスして食べたい。

【大根×にんじん】
サラダで一緒に食べる機会も多いが、これもNG。生のにんじんに含まれるアスコルビナーゼはビタミンCを酸化させる働きがあるからだ。「アスコルビナーゼは酸に弱いのでレモン汁や酢であえればOKです」(前出・増尾氏)

※週刊ポスト2013年2月8日号
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130129-00000005-pseven-life

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妊婦の喫煙

2013-01-24 23:57:02 | その他
24歳以下の妊婦、喫煙率1割 夫は6割、環境省調査
■妊娠中の喫煙は低体重など赤ちゃんへのリスクが指摘されているのに、たばこを吸う妊婦が24歳以下では1割もいることがわかった。
その夫は6割以上にのぼる。
環境省の「子どもの健康と環境に関する全国調査」(エコチル調査)の中間報告で23日公表された。
 
■厚生労働省やJTの調査によると、喫煙率は女性が10%前後、男性では30~40%。調査方法が異なるため単純に比較できないが、調査班の山縣然太朗・山梨大医学部教授は「若い父親の喫煙率が高い。受動喫煙の影響が懸念される」と話している。

出典  朝日新聞・朝刊 2013.1.24
版権  朝日新聞社
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「冬うつ」に注意

2013-01-17 23:26:37 | 精神科
眠くてたまらない、甘いものを食べ過ぎる 「冬うつ」に注意

■冬は毎年気分がどんより「冬うつ」
■冬になると憂うつになる「冬うつ」。これは、「季節性感情障害」の通称。
■典型的なうつは、「不眠」、「食欲がない」というのが一般的なイメージ。
「冬うつ」は食べすぎ、寝すぎという症状が多く、うつとは自覚しにくい。
■冬うつは、冬にはほとんど太陽が出ない北欧などに患者が多い(季節性のある「うつ」)。
■10~11月ごろから徐々に元気がなくなり始め、眠くて、だるくて、何もやる気にならなくなるようなら、冬うつを疑う。
■冬うつは20代の後半以降の女性に多い。
「過眠・過食、体が重い、というのが最も多い症状。
食べ物に“癒やし”を求める傾向があり、菓子パンのような甘いものや炭水化物を食べたくなる。
また、寝てばかりでも食べるので、 “うつ太り”をする人もる。
■冬うつは日照時間が短くなることが引き金となって、セロトニンなどの脳内の神経伝達物質が減ることが一因。
蓄積したストレスも原因と考えられている。
また、遺伝などの家族性も指摘されている。
そして、日照時間が短い地域などの環境的なものも要因として挙げられているが、これらの要素が複合的に組み合わさって発症に至るケースが多いと考えられている。

■ずれてしまった体内リズムをリセットする
■セロトニン不足は冬うつを始め、うつ病の原因とされている。
(脳内のセロトニン量を増やす薬、SSRIなどが処方される)
また、セロトニンと関係が深い、メラトニンの観点からの治療薬も処方されている。
冬うつの患者は過眠などの睡眠障害を併発しやすい。
原因はメラトニン分泌の異常が示唆されている。
2010年に登場したロゼレム(ラメルテオン)というメラトニン受容体作動薬は新しい作用機序を持つ不眠症用の治療薬。冬うつの睡眠障害にも効果がある。
■このほかに高照度光療法も有効。
これは、朝の太陽と同じ程度の強い光を、毎朝2時間以上浴びる治療法。
薬より早く改善効果が出ることもあり、医療器具も市販されている。
光療法や薬の力を借りながら、「早寝早起き」や「過食をさける」といった、生活指導を医師から受けるのが一般的だ。

~ほかにもある、こんなうつ~
双極性障害
昔は「躁うつ病」と呼ばれていたように、気分が高揚する時期と沈む時期が交互に来る。
軽い躁状態が「普通」と思われると、うつ病と誤診されやすい。

産後うつ
産後3~6カ月以内に、10~20%の人がなる。
エストロゲンが欠乏することでセロトニンの働きが低下する。
育児のストレスや睡眠不足も誘因に。

燃え尽き症候群
仕事の繁忙期の後などに精根尽き果ててしまった状態。
「報われない」という気持ちが引き金になることもあり悪化してうつ病になることもある。

PMDD(月経前不快気分障害)
排卵期から月経前まで、プロゲステロン(黄体ホルモン)が増えるのが原因。
イライラしたり、キレやすくなったり、落ち込みやすくなったりする。


<ahref="http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1002Y_Q3A110C1000000/">http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1002Y_Q3A110C1000000/


出典  日経新聞 Web刊 2012.1.13 (元記事 「日経ヘルス2013年1月号」)
版権  日経新聞社
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見逃し高血圧

2013-01-10 07:40:26 | 循環器科
血圧が高くなると脳卒中や心臓病の危険が増すのは周知のこと。
血圧を把握するのに重要なのが「家庭の血圧計」。
ところが、「測り方の“誤解”」が問題となることがあります。
血圧測定と言えば・・・
「血圧計のカフを腕に巻く」、「腕を心臓の高さに合わせる」、などなど、それほど難しい注意点があるようには思えません。
毎日きちんと測っていても、さらには正常血圧であっても、脳卒中や心臓病を引き起こす可能性があるのです。


見逃し高血圧で脳卒中!血圧に潜む落とし穴

血圧差の原因となる「末しょう動脈疾患」を見極めるポイントは?
①両腕の血圧に10%以上の開きがある
通常、健康な人は左右の血圧差がほとんどない。
ところが10%以上の開きがある人(例えば、高い方の腕の血圧150(mmHg)なら、もう片方と15以上の差がある など)は、動脈の“つまり”によって、片方の血圧が下がっている可能性がある。

②それぞれの腕を測定する前に1~2分リラックス
リラックスしないまま両腕の血圧を連続して測ると、先に測った方が高く出がち。
また、片腕を測った後、その結果に心理的な影響を受けたまま、すぐにもう片方の腕を測定すると、そちらが高く出ることがある。
そのため、正確に測るには、それぞれの腕を測定する前に1~2分のリラックスが必要。

③65才以上の高齢者、または喫煙者・糖尿病の方は要注意
末しょう動脈疾患になりやすいタイプは、65才以上の高齢者。
動脈硬化は加齢とともに進行するため、血管の“つまり”が起きる可能性も高く、血圧差が出やすくなる。
喫煙者・糖尿病の方も動脈が傷つきやすくなっているため、注意が必要。

http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20130109.html

出典 NHK総合テレビ「ためしてガッテン」2013.1.9
版権 日本放送協会
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保湿剤の効果的な塗り方

2013-01-08 06:13:48 | 医療一般
入浴直後でなくてもOK 保湿剤の効果的な塗り方
保湿剤は塗る回数や量、塗り方などを迷いながら自己流で使っている人は多い。
肌の保湿のメカニズムを知り、保湿剤のより効果的な使い方を覚える必要がある。

 
■皮膚は厚さが約0.2ミリメートルの表皮が覆う。
表皮の上層には角層があり、他に3つの層が積み重なっている。
これらが病原菌や化学物質などの侵入を防ぎ、体内の水分を保つバリア機能を果たす。

■保湿するうえで最も重要なのは、角層とその表面を覆う皮脂膜。
脂膜の量が減ったり、角層が傷んだりすると、体内の水分が外に逃げやすくなり、トラブルを起こしやすい。

■皮膚は通常、角層細胞同士のすき間を埋めているセラミドなどの「角層細胞間脂質」、角層に含まれる「天然保湿因子」、皮膚の表面を覆っている「皮脂膜」の3つの物質で潤いが保たれる。
天然保湿因子が水分をつかまえて離さず、角層細胞間脂質が水分を挟み込んで外に出るのを邪魔する。
保湿剤の役割は皮脂膜や天然保湿因子、セラミドなどの減少によるバリア機能の低下を防ぐことにある。

     

1日に2~3回
■保湿剤を使う最適なタイミングについて「風呂あがり直後に」と指導される人も多い。
しかし、健康な人では、風呂あがりから1分後と1時間後で保湿効果に差はなかったというデータもある。
ただ入浴直後は清潔なので、習慣にするにはよい。

■塗る回数は、一度に多く塗るよりも、1日に2~3回に分けて塗るほうが効果が高い。
1日3回程度が最も効果がよい。
保湿剤の副作用はほぼ無視できるため、気になったときに塗ればよい。

■ワセリンや軟こう、クリーム、ローションの使い分けも迷いやすい。
ワセリンは皮膚の表面を覆って体の中から出てくる水分を逃がさない役目をする。
クリームやローションは天然保湿因子と水を補いながら覆う。
肌に問題がない人や若い人はワセリンでよく、乾燥肌の人や高齢者などはワセリンでは保湿効果が足りないことがあるためクリームやローションを使う。

■ワセリンに比べてクリームやローションの方が皮膚への浸透性は高い。
バリア機能が低下した肌では、ローションは有効だという実験結果も出ている。

     

習慣付けが大切
■化粧品の保湿剤として代表的な化粧水や乳液、クリームは水分や油分の割合が違うだけで、基本的な役目は同じ。

■寒くなって皮脂が減る冬場は、目や口の周囲などでバリア機能が低下しやすい。
乾燥が進むと、網目状のキメが崩れ、しわとなって表れやすい。
顔は常に外の冷たい空気と触れており、寒さや乾燥の影響も受けやすい。
男女を問わず健康な肌を保つには、若いころから保湿を習慣づけたい。

■部屋の湿度も保湿剤の効果を左右する。
湿度が低すぎると、保湿した肌がすぐに乾燥して台なしになる。
実は考えている以上に部屋の湿度の影響を受けやすい。

出典 日経新聞・Web刊  2012.12.30(一部改変)
版権 日経新聞社



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