みみずく医者の備忘録

名古屋市名東区の内科開業医です。日々の出来事や診察室でのエピソードなどを織り交ぜて綴ります。個人的なメモ代わりです。

メタボ遺伝子

2013-09-11 07:02:44 | 生活習慣病
京都府立医大、メタボ遺伝子発見 マウスで実験

■京都府立医科大の池田宏二助教らは、メタボリック症候群に関係する遺伝子を突き止めた。
脂肪分の多い食事を食べたときにエネルギーを蓄えようとする働きがあり、太りやすくなるという。

■発見した遺伝子は「ARIA」。
この遺伝子を働かなくしたマウスを人為的に作り、脂肪分の多い食事を与え、14週間後に通常のマウスと比べた。
通常のマウスは脂肪が12.2グラムあったのに対し、遺伝子操作したマウスは4.4グラムと3分の1程度になったほか、体重の増加も抑えられた。

■研究グループによれば、ARIAが働かないと、脂肪組織で新しい血管が作られやすくなるため、脂肪が燃焼しやすくなるのではないかと説明している。
この遺伝子を働きにくくする物質を見つけられれば、メタボの予防薬に道をひらくとみている。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1004T_Q3A910C1CR8000/
出典 日経新聞 Web刊 2013.9.11
版権 日経新聞社
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メタボ健診というヘルスノミクス

2013-09-09 06:01:34 | 生活習慣病
メタボ健診 医療費太る   減らない「患者」病む財政

■厚労省は2008年から中高年の糖尿病や高血圧などを予防し、医療費を減らす目的で「メタボ健診」を導入した。
対象者は5千万人超で年250億円の国費が投入されている。

■健診で保健指導の対象になった人の体重減少率は年0.5~0.7%で、仮に体重70kgなら350~490g。
一般的な食事1回分に満たない。
期待した政策効果はなかったという学者もいる。

■メタボ健診の場合、保健指導を受ける義務やインセンティブ(誘因)がなく、そもそも対象者の84%が指導を受けていない。

参考および引用
日経新聞・朝刊 2013.8.27



私的コメント
そもそも「メタボ健診」は導入時点から医療側から、効果には疑問の声が上がっていた。
毎年多額の国費が投入されているわけだが、開始からすでに5年が経過した。
効果の判定には10年から20年かかるわけだが、これが却って中止への「足かせ」になっているのではないだろうか。
厚労省としては痛くも痒くもない話かも知れないが、前政権なら事業仕分けの対象の筈。


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「腹一杯食べる人はメタボになりやすい」

2013-03-11 23:49:58 | 生活習慣病
名古屋大医学部調査 「腹一杯食べる人はメタボになりやすい」

今や国民病となったメタボリック・シンドローム(以下メタボ)。
国民健康・栄養調査によると40歳から74歳の男性の2人に1人がメタボ、またはその予備群と考えられている。
 
■名古屋大学医学部の衛生学研究室では、1997年から愛知県の某自治体職員約1万人を5年間追跡調査し、新たにメタボと診断された男性1857人に対して食習慣とメタボの発症リスクの関連性を検討している。
「腹一杯食べる」男性に比べて「腹八分目に控えている」男性はメタボの発症リスクが約半分だった。
また、「脂っこいものが好きな」男性に比べて「あっさり系が好きな」男性も発症リスクが約半分。
 
■さらに、塩・しょうゆ・みそなど「濃い味付けを好む」男性に比べて、「薄味が好きな」男性はメタボの発症リスクが30%低く、「濃い味付けが好きだが控えている」男性は40%も発症リスクが低いことが分かった。

http://www.news-postseven.com/archives/20120223_89565.html

出典 週刊ポスト2012年3月2日号



<私的コメント>
以前に一つの論文を書くのにいくらかかっているかという記事を読んだことがある。
当然というか意外というか(金額は不確かだが確か)東大で1500万円くらいだった、と記憶している。
この記事に書かれている研究の内容には何ら目新しいことはないように思われる。
名古屋大学医学部から出されたこの論文。
はたして血税がどれだけ使われた結果なのだろうか(と思う)。
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「ぽっこりおなか」をへこます呼吸法

2012-07-23 06:26:49 | 生活習慣病
「ぽっこりおなか」をへこます呼吸法
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0902S_Z00C12A7000000/
■「ぽっこりおなか」をへこます方法として、息をしっかり吐きながら目いっぱい(腹部がぺちゃんこにへこむまで)腹をへこませるやり方などが注目されている。

■安静時の呼吸で使われるのはほとんどが吸気のための筋肉で、吐くときも吸気に使う筋肉が緩んで自然に空気が排出されるだけ。
腹筋は収縮しない。
腹部周りの筋肉を日ごろから意識して動かしていないと、腹筋は怠けたまま次第に収縮しにくくなって緩み、内臓を支えられなくなっておなかがぽっこりとしてしまう。

■「斜めスライド呼吸」では脇の筋肉、「三角ひねり呼吸」では背骨の周りの筋肉が、それぞれ伸びるのを感じながら息を吐こう。
コツは、ゆっくりと鼻から息を深く吸い、口笛を吹くように細く長く吐くこと。

■呼吸は1分間に10回程度のゆっくりしたペースで、息を吸うスピードの倍以上をかけて息を吐くことを心がける。

■呼吸は1分間に10回程度のゆっくりしたペースで、息を吸うスピードの倍以上をかけて息を吐くことを心がける。

■腹部が引き締まる以外にも、深い呼吸をするときに使う背中や胸、腹部の筋肉は、姿勢を維持する役割もある。
(呼吸が上手になると、姿勢がよくなり、スタイルが改善される)

■呼吸法に習熟してくると、心を平穏にさせる脳内物質、セロトニンを合成する神経も活性化される。

■朝や昼間眠くなったとき、夜眠る前には軽く、習慣にしてみよう。

出典 日経ヘルス&プルミエ 2012.7.22
版権 日経新聞社



ポッコリおなかの原因と美腹のポイント 筋肉鍛え、姿勢正しく
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO37813540W2A100C1W13001/
■手足はやせているのに、おなかだけ出ている人は、筋肉の減少により基礎代謝が減り、普通に食べても脂肪が燃焼しきれない場合もある。
食生活を考え直すとともに、腹筋・背筋などを鍛えることで軽減される可能性が高い。

■一時的に食べ過ぎて脂肪細胞が肥大しても、すぐ節制し栄養状態を調整すれば脂肪が燃焼され、細胞は元の大きさに戻る。
だが、肥大した脂肪細胞が分裂し細胞数が増えると、小さな細胞がそれぞれ増大する可能性があり、やせるのは難しくなる。

■まっすぐきれいな姿勢で立ち、両手を頭上で組む。
腕を組んだ姿勢のまま股関節を中心に、体をくの字に曲げる感覚で、ゆっくり左右に往復する。
息を吐きながら4秒で曲げ、吸いながら4秒で元に戻す。
慣れてきたらペットボトルを手に持つと負荷が増す。

■あおむけになり、膝を天井に向け上げる。両手を軽く膝に添え、そのまま膝を開くようにして床に近づけて、ゆっくり元の位置に戻す。ゆっくり呼吸をしながら繰り返す。

出典 日経新聞・Web刊 2012.1.12
版権 日経新聞社
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