みみずく医者の備忘録

名古屋市名東区の内科開業医です。日々の出来事や診察室でのエピソードなどを織り交ぜて綴ります。個人的なメモ代わりです。

膵臓がんが疑われたときの心得

2014-01-31 14:44:35 | 消化器科
・血中アミラーゼや腹部超音波検査で発見されることが多い
・精密検査のERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)は難しい検査なので、手慣れた施設で受けるべき(トラブルの頻度などをきいてみる)
・粒子線治療なども、データ持参で相談の余地あり
・一部に良性腫瘍もあり、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)などは良性の段階での切除が重要

      「週刊文春 2013.10.17」 より


私的コメント
ERCPでの合併症は結構重篤なことがあります。
個人的にはあまりお勧め出来ません。
健康な方で、健診の際に膵臓の異常を指摘され某がんセンターでERCPを施行。
生死を彷徨ったかたがみえました。
現在は、MRCP検査で代用されることが多いようです。
但し、処置を目的とした際にはERCPが必要となる場合があります。
「手術の際に、膵管の処理を一挙に出来るか、数ヶ月後に再手術を要するか」
膵臓手術をする外科医がエクスパートかどうかは、この点で決まるようです。
切除可能な膵臓がんの場合には、最善の治療を求めて医師と設備を選ぶ必要があります。


参考
膵臓がんの検査
http://health.goo.ne.jp/column/cancer/c001/0007.html
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水痘、高齢者の肺炎球菌の定期接種化

2014-01-16 19:31:44 | 感染症
10月からの定期接種了承 水痘、高齢者の肺炎球菌
■厚生労働省の予防接種・ワクチン分科会は(2014年1)15日、水痘と高齢者を対象とした肺炎球菌のワクチンを、自治体が行う定期予防接種に加えることを了承した。

■水痘ワクチンの接種は原則無料に、肺炎球菌ワクチンは、自治体によって負担額は異なるが一部公費助成が受けられるようになる。

■水痘ワクチンは1~2歳が対象で、3カ月以上の間隔をおいて計2回接種する。
経過措置として2014年度は、3~4歳も公費助成の対象とする。

■成人用肺炎球菌ワクチンは65歳か、心臓、腎臓や呼吸器の機能などに障害のある60歳以上の高齢者が対象で、接種回数は1回。経過措置として最初の5年間は70歳から5歳刻みの年齢も対象とする。
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脂肪を燃やす

2014-01-14 22:29:03 | 医療一般
■有酸素運動には過剰な期待はしない方がいい。
体重60キロの人が3キロ走っても、減る脂肪は15グラム程度。

■むしろ無酸素運動で筋肉をつけて基礎代謝を上げることが重要。

■筋トレ「スロートレーニング」
ゆっくりと筋肉を動かすと、体内から脂肪の分解を促す成長ホルモンが出やすくなり、有酸素運動で脂肪が燃えやすくなる。

具体例(下半身を鍛えるスクワット)
3~5秒を目安にゆっくり上げ下げする。10回程度を3度繰り返す。



引用
日経新聞・朝刊 2014.1.14
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