みみずく医者の備忘録

名古屋市名東区の内科開業医です。日々の出来事や診察室でのエピソードなどを織り交ぜて綴ります。個人的なメモ代わりです。

複数ワクチンで迅速接種狙う アストラ製は血栓報告も

2021-05-19 06:00:00 | ツイッター
数ワクチンで迅速接種狙う 厚労省、20日にも2社承認判断 アストラ製は血栓報告も
厚生労働省は新型コロナウイルスのワクチンで米モデルナ製と英アストラゼネカ製の承認の可否を20日にも判断する。米ファイザー製での接種が始まっているが供給量に不安がある。複数ワクチンの承認で大量供給を実現し接種の迅速化を狙う。

65歳以上の高齢者接種はファイザー製を使って4月12日に始まったが、5月6日時点で1回目を終えた人は24万人で、対象者3600万人の1%に満たない。5月中旬以降、ファイザー製の供給が本格化する。
 
少なくとも7200万人分の供給を見込むファイザー製に加え、政府はモデルナ製を2500万人分、アストラゼネカ製を6000万人分契約済みだ。
7月末までの高齢者接種完了には接種スピードを上げる必要がある。
複数ワクチンが承認されれば供給量が増える期待がある。
 
政府は5月24日に東京、大阪に大規模な接種センターを開設する。
承認を前提に、モデルナ製を大規模センターで使う方針だ。
モデルナ製はマイナス20度前後での輸送や保管が可能。
マイナス75度前後の超低温が推奨されるファイザー製より扱いやすいとの期待がある。
 
アストラゼネカ製は冷蔵で輸送、保管できる利点もあるが、接種後に血栓を発症するまれな副作用の症例が海外で報告されている。
欧州では接種対象を高齢者に限るなど接種を制限する動きがある。
米国では承認や緊急使用の許可は下りていない。
 
厚労省はアストラゼネカ製の承認判断では臨床試験(治験)データのほか海外当局の動向も注視する構え。
20日にも開催する専門部会で慎重に判断する。
 
安全性に懸念が生じれば、ワクチン接種に慎重になる人が増えて、接種が遅れる恐れもある。

(日経新聞・朝刊 2021.5.8)
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