入浴中の死亡例、実態調査へ 厚労省、対策本格化
■お風呂場での死亡を防ごうと、厚生労働省が対策に乗り出した。入浴による事故や死亡は冬に多く報告され、多くは高齢者だ。
浴槽につかる習慣のある日本独特の「生活習慣病」ととらえ、実態を把握するための調査をしたうえで予防策を検討する。
■厚労省の人口動態調査では、「浴槽内での溺死(できし)」は2001年に3001人だったが、昨年は4554人に増えた。
高齢化が進んだことが背景にあると考えられ、昨年は65歳以上が9割近くを占めた。
■ただ、この数字は「事故死」に分類されたもののみ。
入浴が引き金になって脳卒中や心筋梗塞(こうそく)などになっても、「病死」として扱われると数字にはあがってこない。このため、実際の死亡者はもっと多い可能性があるという。
■季節もひとつの焦点だ。
東京消防庁によると、06~10年の5年間で、入浴中におぼれたことによる救急搬送数は1931件。最多は12月で、次いで1、2月と冬季に集中していた。
■死亡の原因ははっきりしていない。
ただ、医療関係者の間では、室温と水温の寒暖差の激しさなどから血圧の急激な変化が起きていることや、熱い湯に長く入っていることで起きる熱中症などの可能性が指摘されている。
湯船の温度をおさえたり、家族が定期的に声がけをしたりすることで防げるとの指摘もある。
http://digital.asahi.com/articles/TKY201212180622.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201212180622
(ログインが必要)
出典 朝日新聞・デジタル 2012.12.19
版権 朝日新聞社
■お風呂場での死亡を防ごうと、厚生労働省が対策に乗り出した。入浴による事故や死亡は冬に多く報告され、多くは高齢者だ。
浴槽につかる習慣のある日本独特の「生活習慣病」ととらえ、実態を把握するための調査をしたうえで予防策を検討する。
■厚労省の人口動態調査では、「浴槽内での溺死(できし)」は2001年に3001人だったが、昨年は4554人に増えた。
高齢化が進んだことが背景にあると考えられ、昨年は65歳以上が9割近くを占めた。
■ただ、この数字は「事故死」に分類されたもののみ。
入浴が引き金になって脳卒中や心筋梗塞(こうそく)などになっても、「病死」として扱われると数字にはあがってこない。このため、実際の死亡者はもっと多い可能性があるという。
■季節もひとつの焦点だ。
東京消防庁によると、06~10年の5年間で、入浴中におぼれたことによる救急搬送数は1931件。最多は12月で、次いで1、2月と冬季に集中していた。
■死亡の原因ははっきりしていない。
ただ、医療関係者の間では、室温と水温の寒暖差の激しさなどから血圧の急激な変化が起きていることや、熱い湯に長く入っていることで起きる熱中症などの可能性が指摘されている。
湯船の温度をおさえたり、家族が定期的に声がけをしたりすることで防げるとの指摘もある。
http://digital.asahi.com/articles/TKY201212180622.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201212180622
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出典 朝日新聞・デジタル 2012.12.19
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