みみずく医者の備忘録

名古屋市名東区の内科開業医です。日々の出来事や診察室でのエピソードなどを織り交ぜて綴ります。個人的なメモ代わりです。

国民医療費が増加の一途

2013-11-15 07:49:45 | インポート
国民医療費、過去最高=11年度38.6兆円?厚労省
■厚生労働省は14日、2011年度に病気やけがの治療で医療機関に支払われた国民医療費が、前年度比3.1%増の38兆5850億円になったと発表した。
1人当たりの国民医療費も3.3%増の30万1900円と初めて30万円を突破し、いずれも5年連続で過去最高を更新した。
医療技術の高度化と高齢化が主な要因。
 
■国民所得に占める国民医療費の割合は、0.51ポイント増の11.13%に上昇した。
年齢別の国民医療費は65歳以上が21兆4497億円で、全体の55.6%を占めた。

■1人当たりで見ると、65歳以上が2.6%増の72万900円だったのに対し、64歳以下が3.2%増の17万4800円で約4倍の開きがある。

出典・引用
時事通信 11月14日(木)16時18分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131114-00000075-jij-pol

私的コメント
どうして今のタイミングかと訝しく思います。
来年度(2014年4月)に2年毎の診療報酬改定があり「上げ下げ」を巡って診療側と支払い側が攻防中です。
納税時期に脱税のニュースを流すような意図を感じます。

この記事では、主な要因として「医療技術の高度化と高齢化」が挙げられています。
しかし、まだ見逃している他の原因があります。
その一つ目が医師の増加です。
医学部定員数の増加は国策で行われていることで政府が自縄自縛の状態を作っているのです。
医師が患者を作る側面があって医師が増えればその分患者が増え、その結果医療費が増加します。
地域の開業医が増えた場合を想定していただければ容易に分かります。
二つ目は、無駄な(?)医療です。
一例を挙げると、開業医の整形外科に理学療法で通院する待合室は老人サロン化しています。
他の診療科でも患者さんが「混んでいる」のではなく、ドクターが「混ませている」こともあります。
医療機関にかかる方は、そのあたりを冷静に判断すべきです。





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