文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

資格の取り方24(通信教育について)

2006-11-21 19:56:12 | 資格の取り方
(22)通信教育について

 資格試験には、受験のための通信教育が多く存在する。受講すれば、いかにも合格できそうな宣伝文句が並んでおり、実際に利用されている方も多いと思う。しかし、私は、資格試験を受験するために、通信教育は使わないことにしている。なぜなら、一般に、効果に対してコストが高すぎるからである。

 通信教育は、基本的には独学の一種である。単に自分でテキストを読んだり問題集を解いていくだけのことである。市販のテキストや問題集を使うのとどこが違うのだろうか。市販のテキストや問題集は、自分でじっくり選んでから購入できる。通信教育の場合は、テキストは来てからのお楽しみで、通常は、あらかじめ内容を自分で確認することはできない。

 そして、テキスト類の数も必要以上に多い。テキストが厚ければ、当然その中から出る確率が高くなる。自分たちのテキストの中から出る確率が高くなれば、宣伝効果が高くなる。しかし、専業学生ならともかく、仕事がある者には、全部こなすだけの時間がないことが多いのではないか。皆さんも経験がないだろうか。せっかく通信教育を受けても、受講期限ぎりぎりに、テキストを見ながら、必死で提出課題を仕上げたことが。そして、頭の中にはほとんど何も残っていないことに気がついて呆然としたことを。また、試験の合格点は通常は6~7割程度であり、分厚いテキストにより枝葉末節まで勉強する必要性はもともと薄いことも指摘しておこう。

 また、資格試験用の通信教育を修了したからといって、形として、何も残るわけでもない。あくまで資格試験の合格が最終目的なのである。ここが、大学卒業資格などをもらえる通信制大学などとの一番の違いであろう。

 だが、まったくメリットが無いというわけでもない。論文試験や記述式試験などについては、あまり経験の無い方はどのように書けば良いか分からない場合がある。そのような場合に添削をきちんとやってくれるような通信教育ならそれなりの価値があろう。提出課題が、マークシート方式の場合は、通常の問題集の方が、直に解答を確認できるので数段優れている。課題を提出して、何日も経ってから結果が返ってきても、やったことを忘れているので効率が悪いのである。また、伝統的な質問票などではなく、ネットなどの活用により、質問に迅速に答えてくれる体制がちゃんとできている場合にもそれなりのメリットはあろう。

 その他、マイナーな試験のため、市販のテキストがほとんどない場合もある。このような場合は、通信教育があれば、それを利用せざるを得ないこともある。
 
 いずれにしても、通信教育は、コストが数万円から数十万円もかかる独学であることを良く認識すべきである。コストをかけただけのメリットがあるかを十分に考えてから利用するべきだろう。


(この記事は、以前本館の方に掲載していたものを書き直したものです。)


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コメント (2)
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