今日も今日とて、天気がよいのに気をよくし、朝から機材を担いで撮影に出かける。
昨日とあわせてシートフィルムを10枚消費し、昼過ぎにはいったん帰宅した。
昼飯でも作ろうかと冷蔵庫の中をごそごそし始めたとき、知人から配偶者への誕生日プレゼントを選ぶので、暇なら付き合ってほしいとの連絡があり、食材をしまってとっとと出かける。ほんとは暇でもなんでもなく、むしろ原稿にかからねばならなかったのだが、なにかと世話になっているというかなんというか、まぁパスはありえないお誘いだった。
ところが、出かけた直後にまた連絡があり、夕方に時間をずらすこととなった。
帰宅してもよかったのだが、それもちょっとどうかと思ったので、新宿方面で展示を観ることとした。
ただ、半月ほど前の教訓もあり、今日は途中で情報をチェックし、メーカー系ははずして最初から自主ギャラリーへ足を向けた。
各ギャラリーの展示内容は、ワークショップ受講生の発表あり、非常にオーソドックスな日常写真ありと、ある意味で現在の写真をよくあらわしていたように感じる。
ただ、ロータスルートギャラリーで観た高橋ジュンコ写真展「The Receptionist 」は衝撃的なほどすばらしく、特に1960年代から70年代の企業パンフを思わせる色彩と、画面全体の胡散臭さに激しくひきつけられた。
高橋ジュンコ氏はテーマをはっきりと作品で表現するタイプの作家であるように感じられたが、去年観たローナ・シンプソン展のような押し付けがましさを感じることは無く、むしろ観る者の内側へ浸透するかのような鋭さがあったように思う。だが、これはローナ・シンプソン展を観たからこそ受ける印象かも知れず、自分の中で宿題として残った。
ただし、展示作品から越えられない壁というか、あるいは到達不能な高みというか、そういう種類の何かを感じたことだけは確かだ。
ロータスルートギャラリーでは展示換えとなり、来週からビデオインスタレーション展が始まるとのことだが、必ず足を運ぼうと思う。