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「偽りのレベッカ」 アンナ・スヌクストラ 北沢あかね 講談社文庫

2018-04-24 | 読書



レベッカは16歳の時失踪した。11年たってもまだ行方が分からない。万引きで捕まった主人公は「誘拐されたレベッカ・ウインター」ですといった。


efさんのレビューで面白そうだと図書館に予約したらすぐに来た。主にミステリを読むようなって10年くらいになる、定石通りの展開には驚かなくなって困っていた、映画を見過ぎて無駄に細かい所に気が付くようになってしまったように、知るほどにミステリの海は広く深いが、どこかから新味のあるものを掘り出したいなぁなどと、自分は海の浅い所で泳いでいて考え始めたところだったので、ホント面白くて嬉しかった。


主人公は13歳で家出したままホームレスになってしまったが、今も家に帰る気はない、継母だし父親は好きでない。
だが空腹は耐え難い、でもお金はない。
何度か万引きがうまくいっていた、ところが運悪く警備員に捕まってしまった。警官も来た。
尋問され進退窮まって、最近ニュースで見た捜索中の家出人を思い出した。
ツレ(最近覚えたいろいろに使える便利な言葉、今回は彼氏のピーター)が「あれっ 君じゃないか」というほど似ていた。

切羽詰まった。
バレてもともと「名前はレベッカ・ウインター、11年前に誘拐されたの」


ここからいよいよストーリーが動き出す。

そして11年前のレベッカの話と、なりすましたレベッカの暮らしが交互に進んでいく。面白い展開。

両親は涙ながらに迎え入れてくれた。双子の弟たちも駆けつけて来た。

ところが、歓迎されてはいるが、両親の態度はおかしい。双子は成長して家を離れているが、それにしても二人だけの世界は今でも固い。

11年の歳月が流れたにしても、レベッカとそんなにそっくりなのだろうか。

11年前は16歳だったレベッカの暮らしは。
「マクドナルド」からアルバイト帰りに失踪した。ストーリーはレベッカの消えた時間に徐々に近づいていく。
殺されたのか、消えたのか。
親友のリジーも成人しているが、歳月を感じないくらいだ。

居心地がよいと感じたのもつかの間、なんだかおかしい家の雰囲気。失踪した時のままの部屋。
消えたレベッカも何かにおびえていたようだ。

過去と現在のこの不安な雰囲気は何だろう。

と、様々な出来事が起こり緊張感を孕んで時間が進んでいく。

こうなると先が知りたくて一気読み。


作者はオーストラリアの人でデビュー作とか。



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HNことなみ
コメント (2)
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