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飲み会のために泊まったホテルから向かった先は、新国立劇場のオペラ・パレス。
正直、日本のオペラ・・・・ウーン・・・と言ったところなのですが、師匠ご出演ということもあり、ま、たまにはよいかと。
プログラムによれば、日本の創作オペラの実質第一作目、初演は1940年だそうですが、そのときは「序景」(西洋オペラなら序曲に相当するのでしょうか・・・でも、音楽を聴かせるだけでなく、歌や踊りで物語の背景を表現しています。)はカットされていて、ノーカットでの上演は実質今回が初ということになります。
フーム、オペラにも幕末モノがあったのですね。
さて、お話は一言で言えば下田の芸者お吉を間にはさんだ、尊皇攘夷派の浪人吉田、在日アメリカ領事館ハリスの間にはさまれた三角関係・・・・というより、開国という日本の「世界」へ向けての夜明けをかけた男女の物語と言ったところでしょうか。
山田耕筰といえば、「赤とんぼ」「からたちの花」「この道」といった、日本歌曲しか知らなかったのですが、お芝居が好きでオペラの作曲法と日本の伝統芸能である能や歌舞伎を融合させた舞台芸術を研究していて、海外に舞台音楽を聴きに行ったりもしていたそうです。黒船はグローバルな日本への夜明けに向けての水先案内人(船?)であったわけですが、その話を取り上げた山田耕筰は、日本に西洋音楽という新しい文化に目覚めさせた黒船的音楽家ということになるのでしょうね。
というわけで素晴らしかった!!!
・・・んだと思うのですが、やはり、なかなか慣れないせいか、序景はなんとなく雰囲気を楽しめたものの1幕は沈没寸前、歌曲のようなアリア?や重唱が続いた2幕で持ち直した、という感じでした。
それにしても師匠は、日本語ももちろん美しいのだけど、着物のさばきが本当に美しい。駆け出しの頃バイトで仲居さんをやったことが、こうした舞台にも役に立っていると話していたことがあるけれど、芸は身を助けるというか、ムダになることは1つもないんだなぁと思うのでした。
新国立劇場HP⇒ オペラ「黒船 夜明け」の詳細
※ロビーに展示してあった写真です※
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