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御前崎市立図書館ASPALぶろぐ

職員のつぶやきや、本の紹介などを綴っていきます。
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2009年10月18日 | いろいろ。
秋です。

食べ物がおいしい季節になりました。
今回は柿についてのお話です。

静岡県で最も人気が高い甘柿といえば、「次郎柿」ではないでしょうか。
大ぶりで果汁が少なく、歯応えがあっておいしいですよねぇ。
原産地が森町のこの柿は、毎年、皇室にも献上されているんですよ。

さてさて、この「次郎柿」ですが、本来は「治郎柿」という名称であることをご存じですか?

この名前は発見者である松本治郎さんに由来しています。江戸時代の末期に、森町の農民だった同氏が、太田川の河原で幼木を発見して自宅に持ち帰って植えたことが始まりとされており、森町では戦前まで「治郎柿」という名称で出荷していたんですよ。

では、なぜ「次郎柿」に変わってしまったのでしょうか?
これには諸説ありますが、戦後に岐阜県で開催された柿品評会で、当時、この柿の生産量が、岐阜名産の品種である「富有」に次いで全国2番目だったため、誤って「次郎柿」と記され、そのままそれが定着してしまったという説が有力です。

一昨年の末頃から、箱や袋に「治郎柿」と書かれているものをときどき見るようになりました。
発見者である松本治郎さんの功績を正しく伝えるためにも、本来の名称に早く戻ってほしいですね。

それでは、今回はこのあたりで。

次回もお楽しみに!
                                                                hm