「「自分の木」の下で」
大江健三郎 著
背筋が伸びる。
ピーンと、すっと。
子どものために書いた大江健三郎のエッセイ。
著者の本に接したのはこれがはじめて。
なぜこれまで触れてこなかったのだろうと思い、
悔やむくらいだった。
優しい言葉で、子供がする疑問に思うような問いに答えていく。
たとえばなぜ学校に行かねばならないのかや、
どうして生きてきたのですか?、どんな人になりたかったかなど。
触れた問いに過去の記憶を蘇らせながら。
そして家族に包まれながら。
思いと想いがたくさんに詰まっている。