まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

枯れ木も山の賑わい

2015年01月09日 | 日記

毎日、寒い日が続いていますねえ。
ここ連日、風が強くて気温も氷点下が続くと
ジョギングもハッキリ言って苦行のようなものです。(泣)

この季節、すっかり葉を落とした樹木も
あまりの寒さに耐えかねたように寒空に悶えています。
冬の烈風が吹きつけると
ヒューヒューと悲鳴を上げるのは「もがり笛」でしょうか。

どの木もみごとに丸裸です。
一糸まとわぬ女性は魅力的なものですが
一糸まとわぬ枯れ木はただただ寒々とした気分になるばかりです。



枯れ木だらけの公園は風情がありません。
と思っていたら、右端の枝にヒヨドリが来て声高く啼き始めました。
こうなると俄然、趣きが生じますね。

「枯れ木も山の賑わい」という言葉があります。
つまらないものでもないよりはマシというほどの意味です。
これには多分に謙遜の意味がこめられていますが、最近は間違って使う人もいて・・・

先日、知人からパーティーに誘われました。
「ぜひ来てくださいよ。枯れ木も山の賑わいと言いますから」
俺は枯れ木かい!
もちろんパーティーには出ませんでした。(笑)

秋にはカラフルな紅葉を楽しませてくれた桜も
今は静かに冬眠中です。
でも、その枝先には春の蕾が小さく膨らんでいるようです。



コブシの木もふっくらとした蕾をつけて春待ち顔です。
信州の雪深い山肌にこの木を見つけると
何とも凛々しくて、気高くて、勇気がわいてくる気分ですね・・・

これは写真ではありません。
先日、国立近代美術館で見たドローイング作品で
日高理恵子さんという画家の「樹を見上げて」という日本画です。
日高さんはこうした「枯れ枝」をモチーフにした線描画を何枚も描いていて
独特の精神世界を追求しておられます。
あらゆるものを削ぎ落としたシャープな絵ですよねえ。

私も毎日のように枯れ木を見上げていますが
なかなか精神は豊かになりません。
せめて「枯れ木も山の賑わい」などと言われないように
存在感を発揮したいのですが・・・(笑)