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居酒屋さすらい 0918 - はるが来た - 「波留(はる)」(足利市南町)

2015-10-07 14:41:52 | 居酒屋さすらい ◆地方版

渡良瀬川の向こうに山々が見える。

関東平野の行き止まり。ここは栃木県足利市。

足利市駅の近くに何軒か酒場があったが、まだ開店していない。渡良瀬川を渡って、足利駅へと向かう。駅中にある「やるき茶屋」は開いているが、いかにも味気ない。駅の外に出たが、酒場はない。

おや?ロータリーの向こうにある掘立小屋はなんだろう。

近寄ってみると、建物はちょっとしたモールになっている。

お好み焼きの店、スナック、そして居酒屋。建物の一番奥に居酒屋「波留」があった。

 

「馬刺」と書かれた提灯。一升瓶が冷やされた冷蔵庫。そして観葉植物。芥子色の暖簾。

趣味がいい。入ってみることにした。

ドアを開けると、カウンターに老女が船を漕いでいた。BGMはラジオ。

ボクが席に着くと老女は起きた。

「今日は花粉症の薬を飲んだから眠くて眠くて」。

老女はそう弁解した。

ボクは「瓶ビールをください」と言った。

 

店は古い作りだった。カウンターはL字。椅子には座布団が敷かれ、田舎風の店を演出する。ボクの背後には「三和シヤッター」と書かれた巨大なマリリンモンローのポスター。その向こうには、これまた大きなポスターが貼ってあった。

横浜ベイスターズの波留選手。

え?もしかして、波留選手のお母さん?思わず、そう聞いてしまった。

「違うのよ」とお母さんは一蹴。どうやら、ベイスターズの同僚が、波留選手を連れてきたのだとか。

その同僚って、もしかして琢朗さん?

「そうよ」とお母さん。

足利といえば、琢朗さんだもんね。

ボクはぐびりとコップに注いだビールを飲みほした。

 

ボクははじめこそ、「波留特製もつ煮」をオーダーしたが、その後は「これ、おいしいよ」というお母さんの言われるがままにつまみをいただいた。

そうこうするうち、日本酒を薦められたかと思うと、お母さんは一升瓶を上手に傾け、ボクに一杯差し出した。

「十四代」に「ウィンナー」。


「もつ煮」は味付けが東京のものと違っていた。やや甘辛いのは、味噌の違いか。ネギがふんだんでもつも柔らかい。

「ウィンナー」はキャベツといっしょに炒めたものだ。

 

 このお母さん、部類のお酒好きとみた。

日本酒の批評が鋭い。

「十四代」の蘊蓄を語ってきかせてくれる。

 

「十四代」の2杯目を飲み干すと、3杯目と一緒に「クジラベーコン」が出てきた。

メニュー表にも酒と料理の値段が書かれていない。

 

さすがに、これは高くつくだろうなと思った。

お母さんとの話しは楽しかった。

日本最古の学校「足利学校」の話題、石井琢朗氏の2000本安打の祈念パーティの話しなど、地元でしか聞けないものばかり。

それをボクに語ってきかせてくれた。

 

お会計は5,000円近くになった。さすがに一人飲みで5,000円は散財感があった。

充実感はないが、こうした酒場も出会いのひとつである。

 

 

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