神田 ラーメン放浪記

　会社の引越しが終わり、御徒町界隈が新しい根城となった。
　今回は居酒屋放浪記NO.0033のコメント欄でラーメンの話題も出たこともあり、３年間を過ごした神田近辺のラーメン店を総括する。

　わたくし、熊猫のお昼ご飯は妻と隔日交代で作るお弁当である。
　たまに事情があってお弁当がないときはラーメン屋で食べるというライフスタイルをおくってきた。
　行ったラーメン屋の数はざっと40～50店。神田駅周辺から小川町、果ては御茶ノ水まで20分近く歩いて食べに行くこともしばしば。
　すごい評判のラーメン屋から昔からある風情の店、更には中華料理屋に至るまでかなり食べたと自負している。
　
　足掛け３年、神田駅界隈をくまなく歩いて探したお気に入りの一軒は淡路町交差点のすぐ傍、「きなり亭」だ。
　最近のラーメンは、やれスープに焼きアゴ、鯛の頭、昆布だの、もっとスゴいところになるとご当地ものの鳥や豚など、を用い、味も複雑になってきた。あまり、舌の肥えていないわたしは「あぁ、これは醤油豚骨をベースの鯛の頭と焼きアゴ、利尻の昆布に霧島軍鶏でダシを取っているんだな」などという評論はできないのである。出されたものが「うまい」か「まずい」かが全てだ。
　しかも、最近の店はやたらと辛い。塩と化学調味料をいっぱい混ぜ合わせすぎる。だから食後は水が欲しくなる。それって不健康極まりないでしょ？
　その点、「きなり亭」の「ラーメン」は特に濃い口でもなく、さっぱりした豚骨醤油系のスープ。うまさを引き立てているのが「おこげ」だ。醤油も深い味わい。恐らく有名醤油を用いているのかも。
　
　次に挙げるのが、ご存知「山頭火」の神田店。
　ラーメンフリークならもう言わずのがなのお店。ほんのり魚の香りがするスープ好きなんですよねぇ。チャーシューの柔らかさも秀逸。
　第三位は、「暖暮」。「だんぼ」と読む。
　豚骨醤油の細麺は山口県の有名店「一休ラーメン」を彷彿させるということで妻も納得の味。
　
　この他にも神田西口商店街の「神田らーめん ワイズ」は豚骨醤油の太麺で酒の後にちょうどいい。また、神田駅ガード下の「龍麺亭」は500円で極上の東京ラーメンを食べさせてくれる。そうそう、歴史を感じさせてくれるミルクホール栄屋のタンメンもにんにくたっぷりでこりゃ、またうまかった。
　いずれも、神田で下車した際はたまに立ち寄りたい愛すべきお店ばかりだ。