N屋さんとの打ち合わせで新宿へ。いつもどおり、南東口で落ち合った。時間がもったいないから、すぐ近くの煙草が据える酒場へ。
南東口から200m程度の場所に「酔ってき屋」という酒場があった。「南東口界隈最大級」らしい。
店内はガラガラで、我々は手前の部屋を抜けた、奥のスペースの4人掛けテーブルに案内された。なるほど、確かに大箱だ。個室もあるし、いろんな座席がある。
席に座り、メニュー表を取る。すると、そのメニュー表の裏側には煙草の空き箱などが散乱していて、やがてオーダーを取りに来たお店のスタッフに、N屋さんは優しく注意した。さすが経営コンサルタント。
お店は魚、串焼き、なんでもありのチェーン系酒場っぽい体裁で、そこそこいい値段だった。しかし、メニューは豊富。ものすごい種類のメニューである。
ビールはモルツで一杯580円。「もろきゅう」は400円という例を挙げれば、大まかな水準が分かると思う。
我々はまず、モルツ生ビールからスタート。モルツも料金の高さも不本意だったが致し方ない。ちなみにオーダーはタブレットである。
おつまみは「焼鳥6種盛り」(880円)、「自家製だし巻き卵」(750円)をオーダー。N屋さんと何度か飲むようになって分かったのは、この人は必ずだし巻き卵を頼むということ。多分、相当好きなのだろう。
我々のテーブルの列には外国人の家族が座り、結構大きな声で談笑している。コロナが下火になり、俄然外国人の姿を見るようになった。外国人にとって、恐らくこの酒場は王道の「IZAKAYA」だと思う。和のテイストであつらえた部屋。日本人にとっては人口的な和室だが、外国人にとってはタランティーノが描く世界観に似ている。
生ビールが約4.5ドル。彼らは多分こう思うはずだ。
「Cheap!」
いつしか日本はそんな国になってしまったと思う。少なくとも、ビール一杯500円台は自分にとっては高い。ともあれ、このお店の場合、場所代がかなりオンされていると推測する。
ただ、焼き鳥もだし巻き卵もそこそこおいしかった。
ビールを飲み干し、「酎ハイ」へ。一杯480円。N屋さんは、ずっと生ビールのおかわりを続けた。
N屋さんの話しはどれも興味深かった。仕事の傍ら、一日3時間の勉強時間を欠かさないらしい。だから、知識が豊富で、話しは面白かった。
実は、自分はN屋さんのお父さんも知っている。25.年前、初めてN屋さんの会社を取材した時、対応してくれたのはお父さんだった。昭和の親父という言葉ぴったりの怖いお父さんに、当時かなり鍛えられた。お父さんは国から勲章を授与された人物だった。ただ、勲章を受けるのはそう簡単なことではないらしい。N屋さんは、その時のピリピリ感を楽しく話してくれた。
そういえば、N屋さんと初めて飲んだ店は、新宿の「鳥貴族」だった。酒場には執着しないらしい。
打ち合わせをする店、打ち合わせが出来る店、世の中にはそういう酒場も必要だと思った。料金は高いけど、悪いお店ではなかった。
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