
この店がオープンしたのは、2015年の9月くらいだったか。
ビールの店なのに、夏の盛りを過ぎて、開店したときは、「大丈夫なのか」と思ったものである。
かつて、店があった場所は、フォーク酒場「F」が長らく君臨していたが、その後閉店。店は、大幅に変わり、ワインバー「フラミンゴ」になった。だが、この店も長くは続かなかった。
立地が悪いのである。
秋葉原と御徒町の、ちょうど中間。店もまばらである。だが、その頃、台東区のモノづくりの街起こしとして、「2k540」が開業。人の流れが変わるかに見えたが、その工房モールも不振だった。
一方、秋葉原の旧万世橋駅は、ショッピングモールと生まれ変わり、そのテナントとして、入った、常陸ネストビールは、クラフトビールブームに乗って、大盛況だった。
「ビアバール 丸々」は、「2k540」のやや斜めにあり、一体化した店舗ではなかったが、アキバの「mAAch」にあるクラフトビール酒場と比べると、「2k540」の「ビアバール」は見劣りした。
店は、その後、試行錯誤を繰り返した。
当時は夜だけの営業だったが、ランチの営業を始めたときは、「終わったな」と思った。
そんな時である。ボクが店に入ったのは。
土曜日の午後。
どうやら、週末は昼飲みできる時間帯に店を開けているようだった。
店に入ると、意外なことに5,6組の客がいた。少しずつ、客足が増えているようである。
カウンターに座り、正面の黒板を眺めた。
ビールは10種類ほどある。しかも、いずれも樽生で飲めるらしい。
伊豆の「反射炉ビール」からは「太郎佐右衛門」という名のIPAと読めない熟語のビール。
「湘南ビール」のバイス。
「風の谷ビール」のピルスナー。
「所沢ビール」の「キャノンボール」IPA。
よりどりみどりである。
試しに「風の谷ビール」をオーダーしてみた。
まずはピルスナーである。
タパスは、カルパッチョサラダをチョイス。
フードメニューを見ると、いろいろイケてるタパスが並ぶ。「鯖ディン和風ピザ」?「自家製ベーコンのホットサラダ」(650円)だって?。
面白そうじゃん。
「湘南ビール」の爽やかさといったら。
うまいよ。
そして、このビールがタパスに合う。
フードの触れ込みを見ると、静岡産の食材と無科調。これもイケてる。
だから。
だから。
だから、値段が張る。これは致し方ない。
この界隈の酒場は大概が、「ハナマサ」で食材を仕入れる中、「丸々」の仕入れは気合いが違う。ホンモノだけ。
だから。
だから。
値段が張る。おっ、とまたもや口をついてしまった。
だって、あと10分ほど歩けば、クラフトビール一杯の値段で、たらふく飲んで、食べられるんだぜ。
いや、有機野菜に無科調と比べてはいけないんだけど。
ボクは、「太郎佐右衛門」をいただいた。
IPAはあまり得意ではないが、そのネーミングに心が動いた。
ま、うまい。ホップが効きすぎだが、まぁいい。
ビール2杯とタパス1で3,000円弱。
無駄遣い感はあるわな。
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