(英)PHILIPS/BL 7577/SUSAN MAUGHAN/SWINGIN' SUSAN/1963
このスーザン・モーンの本アルバムは本来ポップ・シンガーである彼女のLPの中で唯一ジャズ・テイストがあるアルバムだと思います。といってもガチガチのジャズ・ボーカルではなくポップシンガーがジャズのスタンダードを歌うという一つの括りから大きく外れてはいません。長い間, 本アルバムは英国盤という事もあり,また販売枚数も限られていた為か、ショップ等で目にすることは極めて少なかったように思います。ところが数年前に日本ビクターの魅惑のボーカルシリーズに24bitデジタル・リマスタリングされたCDが販売されて、彼女のボーカルを耳にした人も多かった事と思います。ただ僕のオーディオ装置のせいかどうかCDで聴く彼女のボーカルは乾いてしまったカステラのようにパサパサした感じに聴こえ、彼女のボーカルも奥に引っ込んでいてあまり得心できませんでした。やはりレコードで聴く方が潤いという要素が感じられてボーカルもイキイキと前に出てきて歌いますから聴き味がかなり違います。CDを聴かれて大した事ないと思われて, もし彼女を見限った人がいらっしゃいましたら是非レコードでもう一度彼女にチャンスを与えてあげていただきたいと思います。聴かれるとその印象はまた違ったものになると思います。
彼女は1942年英国ダーハム生まれらしいですが16歳の頃からプロとして歌っていました。彼女は62年に米国でヒットしたマーシー・ブレーンの“BOBBY'S GIRL”を歌い, それが欧州で大ヒットしてイギリスのトップ・シンガーになったという事です。僕はマーシー・ブレーンの同曲をラジオで何回か聴いた記憶がありますが非常に歯切れの良いボーカルだったように思います。このスーザンのボーカルも歯切れが良く元気に歌うスタイルでその辺りはよく似ているようです。本アルバムでの歌い口はその元気良さ、歯切れの良さ、よくスイングして歌う彼女の特徴がよく表れています。下は彼女の“BOBBY'S GIRL”のジャケット写真です。このジャケットの写真は彼女の若さや溌剌とした表情がよく分かりますし、何より美人である為に多少ジャズテイストが薄くとも多少脚が太めでも許せちゃうという結果になります。A-1のA LOT OF LIVIN' TO DOは軽快な出だしの曲でノリの良いメロディーで冒頭から歌いまくっています。A-2のIF I WERE A BELLは彼女のジャジーな面が発揮されている1曲で僕のお気に入りの一つです。続くA-3のTHE LADY'S IN LOVE WITH YOUもスイング感に満たされて軽快に歌います。A-5のWHEN LIGHT ARE LOWを聴くと彼女の歌い口も年増女のような太いところがあるのだと気づいてこのままどこかのビッグバンドの専属歌手になっていればよかったのにと思います。A-6とB-1ではバックに参加しているTUBBY HAYESのソロが聴けます。B面でもTHE GYPSY IN MY SOULやOLD DEVIL MOON, THINGS ARE SWINGIN'とスタンダード曲が続きますが僕が好きなのはB-3, IT MIGHT AS WELL BE SPRINGで、ここでは彼女は少し発声を抑えて歌うのがお気に入りです。B-4のTHINGS ARE SWINGIN'も彼女のスインギィー度はますます調子を上げている感じです。彼女の声って発声を抑え気味にすると割りと太く低い声が強調されるんですが、そういうボーカルをもっと聴いてみたい僕です。
収録曲
A面
1, A LOT OF LIVIN' TO DO
2, IF I WERE A BELL
3, THE LADY'S IN LOVE WITH YOU
4, POPPA , DON'T PREACH TO ME
5, WHEN LIGHT ARE LOW
6, JUST ONE OF THOUSE THINGS
B面
1, THE GYPSY IN MY SOUL
2, OLD DEVIL MOON
3, IT MIGHT AS WELL BE SPRING
4, THINGS ARE SWINGIN'
5, CA. C'EST L'AMOUR
6, GONE WITH A WIND
このスーザン・モーンの本アルバムは本来ポップ・シンガーである彼女のLPの中で唯一ジャズ・テイストがあるアルバムだと思います。といってもガチガチのジャズ・ボーカルではなくポップシンガーがジャズのスタンダードを歌うという一つの括りから大きく外れてはいません。長い間, 本アルバムは英国盤という事もあり,また販売枚数も限られていた為か、ショップ等で目にすることは極めて少なかったように思います。ところが数年前に日本ビクターの魅惑のボーカルシリーズに24bitデジタル・リマスタリングされたCDが販売されて、彼女のボーカルを耳にした人も多かった事と思います。ただ僕のオーディオ装置のせいかどうかCDで聴く彼女のボーカルは乾いてしまったカステラのようにパサパサした感じに聴こえ、彼女のボーカルも奥に引っ込んでいてあまり得心できませんでした。やはりレコードで聴く方が潤いという要素が感じられてボーカルもイキイキと前に出てきて歌いますから聴き味がかなり違います。CDを聴かれて大した事ないと思われて, もし彼女を見限った人がいらっしゃいましたら是非レコードでもう一度彼女にチャンスを与えてあげていただきたいと思います。聴かれるとその印象はまた違ったものになると思います。
彼女は1942年英国ダーハム生まれらしいですが16歳の頃からプロとして歌っていました。彼女は62年に米国でヒットしたマーシー・ブレーンの“BOBBY'S GIRL”を歌い, それが欧州で大ヒットしてイギリスのトップ・シンガーになったという事です。僕はマーシー・ブレーンの同曲をラジオで何回か聴いた記憶がありますが非常に歯切れの良いボーカルだったように思います。このスーザンのボーカルも歯切れが良く元気に歌うスタイルでその辺りはよく似ているようです。本アルバムでの歌い口はその元気良さ、歯切れの良さ、よくスイングして歌う彼女の特徴がよく表れています。下は彼女の“BOBBY'S GIRL”のジャケット写真です。このジャケットの写真は彼女の若さや溌剌とした表情がよく分かりますし、何より美人である為に多少ジャズテイストが薄くとも多少脚が太めでも許せちゃうという結果になります。A-1のA LOT OF LIVIN' TO DOは軽快な出だしの曲でノリの良いメロディーで冒頭から歌いまくっています。A-2のIF I WERE A BELLは彼女のジャジーな面が発揮されている1曲で僕のお気に入りの一つです。続くA-3のTHE LADY'S IN LOVE WITH YOUもスイング感に満たされて軽快に歌います。A-5のWHEN LIGHT ARE LOWを聴くと彼女の歌い口も年増女のような太いところがあるのだと気づいてこのままどこかのビッグバンドの専属歌手になっていればよかったのにと思います。A-6とB-1ではバックに参加しているTUBBY HAYESのソロが聴けます。B面でもTHE GYPSY IN MY SOULやOLD DEVIL MOON, THINGS ARE SWINGIN'とスタンダード曲が続きますが僕が好きなのはB-3, IT MIGHT AS WELL BE SPRINGで、ここでは彼女は少し発声を抑えて歌うのがお気に入りです。B-4のTHINGS ARE SWINGIN'も彼女のスインギィー度はますます調子を上げている感じです。彼女の声って発声を抑え気味にすると割りと太く低い声が強調されるんですが、そういうボーカルをもっと聴いてみたい僕です。
収録曲
A面
1, A LOT OF LIVIN' TO DO
2, IF I WERE A BELL
3, THE LADY'S IN LOVE WITH YOU
4, POPPA , DON'T PREACH TO ME
5, WHEN LIGHT ARE LOW
6, JUST ONE OF THOUSE THINGS
B面
1, THE GYPSY IN MY SOUL
2, OLD DEVIL MOON
3, IT MIGHT AS WELL BE SPRING
4, THINGS ARE SWINGIN'
5, CA. C'EST L'AMOUR
6, GONE WITH A WIND
復刻されたCDが手元にあったので、再聴してみました。オリジナルの音とは多分かなり異なっているのだと思います。スーザン・モーンについては、HPの方(ヴォーカル)で僕もいくらかまとめたので、よろしければご覧ください。
実は1967年録音の「Hey Look Me Over!」の復刻CDを買おうか迷っているところにkuirenさんのこの記事です。先月は買い過ぎたし他にほしいCD、LPがあるし・・・多分買うようになります(笑)
こんばんは
いま、実は中国へ来ています。
温かいコメントをありがとうございます。
azuminoさんのHPを拝見しようとしたのですが通信速度が遅い為か
開き切れません。
明日はもう少し速度が速いと思われる所へ移動します。
拝見した後でまたコメントさせていただきます。
僕も今月はLPを買い過ぎたと財布君が嘆いています(笑)
東京で長年探していたイタリアのEP盤を迷った末に買ってしまい
その時点で予算が完全にオーバーしてしまいました。
でも帰宅してそのEP盤を聴いた時は後悔はしませんでした。
さてこのアルバム なんか奥村チヨの雰囲気があります。
>>CDで聴く彼女のボーカルは乾いてしまったカステラのよう・・・
うーん迷います。CDなら手に入りますけど・・・やはりアナログかぁ プレーヤーはすぐにでも購入できるんですがカートリッジの針交換とかの知識がなく迷いに迷ってます。
友人は アナログ聴いちゃうと利マスタCDがバカらしくなるよー と言ってます。
こんばんは
コメントありがとうございます。
僕も聴きまくっていますよ。そして悪い買い癖の大波に乗っている状態です。もうしばらくすると落ち着くと自分でも判っているんですが(苦笑)
本アルバムは正直に申しますとアナログでもCDでもどちらでも良いように思います。
アナログを求める場合はCDの平坦な再生音ではどうしても満足できない場合でよろしいんじゃないんでしょうか。
アルバムの内容は、ジャズボーカルと期待して聴くと外れでどうしてもポップよりの歌い口ですから。
僕も以前はボーカル物のCDを入手して聴いていましたが、一度アナログと聴き比べると僕の装置ではやはりririさんのおっしゃる“乾いたカステラのよう”(素晴らしい表現ですね)でもありますし、言い方変えれば“音が平坦で薄く奥行きが感じられません”ね。
針交換は難しいものじゃないと思います。この電気音痴の僕ができるんですから。お恥ずかしい話ですが、僕なんかよく左右を間違えて取り付けてしまい直すのが面倒なのでアンプで左右を逆にして正位にして聴いています。それでもちゃんと聴けますからオーディオってタフなもんです。針の取り付け位置もあまり正確にセットできていないと思いますが、左右の音量が違う事もありませんし。