一ノ関のベイシーへ初めて行きました。先月の後半から盛岡⇨山形⇨盛岡という日程で出張があったのですが、その山形から盛岡への途中で立寄る事ができました。ベイシーの公認ホームページを見ると、5月連休前には営業再開する予定ですとありましたが、実際行ってみないと営業しているかどうかは分からないのがベイシーという事で、ちょっと心配だったので山形のオクテットに行った時に相沢氏にベイシーの事を訊ねてみると大地震で被害がかなりあり、なんでもスピーカーの一部多分ホーンスピーカーと思えますが、それが落っこちたりしたらしい、それで現在営業再開しているかどうかは不明との事でした。盛岡に到着した日にベイシーに電話してみたのですが応答なく営業していないのかもと思いました。津波の被害は一ノ関はなかったものの地震の揺れは一ノ関はかなり強かったらしく盛岡より激しく揺れがあったようです。盛岡のダンテにも行きたく電話してみましたが、こちらは最後まで応答がなかったので諦めました。さてベイシー、最初の日に電話した時は応答がなかったのですが、次の日にもう一度電話すると通じました。電話からはいきなりジャズが流れている音がはっきりと聞こえます。おぉ営業していると分かったのですが電話を切るわけにもいかず、営業されていますか?と訊ねると “してます!、ガチャン(電話を切る音)” と2秒で電話での確認は終わりました。菅原さんは大変お忙しそうです。しかし営業していれば問題なしで翌日には訪問するように計画を練り直しました。
山形での用事を終えて車で山形道を抜けて東北道を北に走ります。東北道は先の地震の影響で路面の凹凸がかなり表面化して残っており速度は80キロ制限されています。路面の損傷の激しい部分はすでに補修がされていますがその補修の部分の数も相当なものでした。
午後になって一ノ関インターを出て場所がよく分からなかったのでインター近くの本屋さんで場所を訪ねると若い男性の店員さんが丁寧に教えてくれました。おまけに“いまの時間は店が開いているかどうかわかりませんよ”と教えてくれました。一ノ関ではほとんどの人がベイシーを知っているようです。インターを出て10分も走らぬ内にベイシーへ到着。入り口前の門灯に明かりがともっています。おぉ、営業してる!と嬉しくなりました。入り口近くには菅原さんの車と思われる一台が停まっています。車は国産ではなく米国車この車はひょっとして。かつてベイシーが乗っていたからそれと同じ車にしたのかなと思いましたが確かめるまで至りませんでした。
入り口のドアを開けて中へ入ると更にもう一枚ガラス戸がありそれを開けて店内に入りました。まず目にはいったのは中央の席に座って肘かけて頭に手をやりタバコを燻らせているオーナー菅原さん、お客はいないのかと思うとスピーカー正面のやや右端に学生服を着た高校生が一人、学生帽子をテーブルの上にキチンと置いて飲み終えたカップを前に腕組みして聴きっています。その時流されていたのはART PEPPERのMEETS THE RHYTHM SECTION, 入店した時はA面が始まったばかりだったようです。高校生の隣に腰を落ち着けました。と菅原さんが立ち上がり右手のカウンター席へ行き水を持って来て注文を取りにきました。といっても別に“ご注文は?”などとお伺いはたてないと言うより先にこちらがコーヒーお願いしますと注文しちゃった。ウンとうなずいて菅原さんは奥にさがる。
いろんな雑誌でも紹介されているベイシー。どんな再生音なのかと楽しみだった、その音はとにかく再生音量が巨大レベル。しばらくすると耳が慣れてくるが、最初は耳の許容限界寸前のように思える音量。不思議なものでレコード片面分も聴かないうちにその音量に慣れてくる。と同時にドラムの音やピアノの音やベースの音を聴き又味わい始めている。ドラムはシャン・シャン・ドスンドスンと体を揺らす迫力満点充分、ピアノの高いキーの音は脳にプスプスと突き刺さってくる、ピアノの低い音はバーンと腹の奥で爆発する、ベースはビューンとうなり音を上げて弦がふるえている。まさにライブとは違うけれど、ジャズLP再生音のシャワーを全身にあびている感じです。これだけの音量で再生していながらどの音も粗いところがなく破綻していないのが他にはないと思う、これがベイシーの音なのだろう。高音をより再生する為に色々と試行を重ねた末かどうか天井板を一部抜いていたが、あれは音を少し逃がす為だろうか、もしくは先の地震の爪跡だろうかと思って後で訊ねてみようと思ったが、知りあいのお客が来てカウンターで話込んでいたので訊ねることは出来なかった。
となりで座って聴いていた一ノ関一高の学生さん(学帽で分かる)今からこういうレコードを聴けるとは羨ましいですなぁ。このおじさんも近くに住んでいれば、コーヒー一杯千円ですから毎日行っても一ヶ月3万。自分でオリジナルレコードを買いオーディオ装置を揃えるより、毎日聴きにくる方がよほどリーズナブルな気がする一時でした。
帰宅してから、休みの今朝10時過ぎからART PEPPERのMEET THE RHYTHM SECTIONを今まで上げた事がない音量で、つまり自分が我慢できる限界近くまで音量上げて聴いてみたが、残念ながら高音と低音がベイシーと比べると自分のは足りないと妙に納得していると、嫁さんがすっ飛んで来て“ご近所さまの迷惑になるから、すぐボリュームを下げて”と叱られた。とこういう事なので一般家庭ではベイシーのような再生音は音量レベル一つとってもまず困難です。どうしてもという事なら、家から建築し直さなければならないようです(苦笑)
ベイシーで当日聴いたLPは、1, ART PEPPER/MEET THE RHYTHM SECTION 2, COUNT BAISE /MONTREUX '77 3, JOHN COLTRANE CANNONBALL/CANNONBALL & COLTRANE 4, JOHON COLTRANE/LIVE AT VILAGE VANGUARD とここまで聴いた時点で花巻空港発大阪行き便に乗る為に店を出る。が一度では足らず二度三度と行きたい店でした。最後にコーヒーもおいしかったであります。
山形での用事を終えて車で山形道を抜けて東北道を北に走ります。東北道は先の地震の影響で路面の凹凸がかなり表面化して残っており速度は80キロ制限されています。路面の損傷の激しい部分はすでに補修がされていますがその補修の部分の数も相当なものでした。
午後になって一ノ関インターを出て場所がよく分からなかったのでインター近くの本屋さんで場所を訪ねると若い男性の店員さんが丁寧に教えてくれました。おまけに“いまの時間は店が開いているかどうかわかりませんよ”と教えてくれました。一ノ関ではほとんどの人がベイシーを知っているようです。インターを出て10分も走らぬ内にベイシーへ到着。入り口前の門灯に明かりがともっています。おぉ、営業してる!と嬉しくなりました。入り口近くには菅原さんの車と思われる一台が停まっています。車は国産ではなく米国車この車はひょっとして。かつてベイシーが乗っていたからそれと同じ車にしたのかなと思いましたが確かめるまで至りませんでした。
入り口のドアを開けて中へ入ると更にもう一枚ガラス戸がありそれを開けて店内に入りました。まず目にはいったのは中央の席に座って肘かけて頭に手をやりタバコを燻らせているオーナー菅原さん、お客はいないのかと思うとスピーカー正面のやや右端に学生服を着た高校生が一人、学生帽子をテーブルの上にキチンと置いて飲み終えたカップを前に腕組みして聴きっています。その時流されていたのはART PEPPERのMEETS THE RHYTHM SECTION, 入店した時はA面が始まったばかりだったようです。高校生の隣に腰を落ち着けました。と菅原さんが立ち上がり右手のカウンター席へ行き水を持って来て注文を取りにきました。といっても別に“ご注文は?”などとお伺いはたてないと言うより先にこちらがコーヒーお願いしますと注文しちゃった。ウンとうなずいて菅原さんは奥にさがる。
いろんな雑誌でも紹介されているベイシー。どんな再生音なのかと楽しみだった、その音はとにかく再生音量が巨大レベル。しばらくすると耳が慣れてくるが、最初は耳の許容限界寸前のように思える音量。不思議なものでレコード片面分も聴かないうちにその音量に慣れてくる。と同時にドラムの音やピアノの音やベースの音を聴き又味わい始めている。ドラムはシャン・シャン・ドスンドスンと体を揺らす迫力満点充分、ピアノの高いキーの音は脳にプスプスと突き刺さってくる、ピアノの低い音はバーンと腹の奥で爆発する、ベースはビューンとうなり音を上げて弦がふるえている。まさにライブとは違うけれど、ジャズLP再生音のシャワーを全身にあびている感じです。これだけの音量で再生していながらどの音も粗いところがなく破綻していないのが他にはないと思う、これがベイシーの音なのだろう。高音をより再生する為に色々と試行を重ねた末かどうか天井板を一部抜いていたが、あれは音を少し逃がす為だろうか、もしくは先の地震の爪跡だろうかと思って後で訊ねてみようと思ったが、知りあいのお客が来てカウンターで話込んでいたので訊ねることは出来なかった。
となりで座って聴いていた一ノ関一高の学生さん(学帽で分かる)今からこういうレコードを聴けるとは羨ましいですなぁ。このおじさんも近くに住んでいれば、コーヒー一杯千円ですから毎日行っても一ヶ月3万。自分でオリジナルレコードを買いオーディオ装置を揃えるより、毎日聴きにくる方がよほどリーズナブルな気がする一時でした。
帰宅してから、休みの今朝10時過ぎからART PEPPERのMEET THE RHYTHM SECTIONを今まで上げた事がない音量で、つまり自分が我慢できる限界近くまで音量上げて聴いてみたが、残念ながら高音と低音がベイシーと比べると自分のは足りないと妙に納得していると、嫁さんがすっ飛んで来て“ご近所さまの迷惑になるから、すぐボリュームを下げて”と叱られた。とこういう事なので一般家庭ではベイシーのような再生音は音量レベル一つとってもまず困難です。どうしてもという事なら、家から建築し直さなければならないようです(苦笑)
ベイシーで当日聴いたLPは、1, ART PEPPER/MEET THE RHYTHM SECTION 2, COUNT BAISE /MONTREUX '77 3, JOHN COLTRANE CANNONBALL/CANNONBALL & COLTRANE 4, JOHON COLTRANE/LIVE AT VILAGE VANGUARD とここまで聴いた時点で花巻空港発大阪行き便に乗る為に店を出る。が一度では足らず二度三度と行きたい店でした。最後にコーヒーもおいしかったであります。
山形オクテット、一関ベイシーと、ジャズ・オーディオファンなら一度は訪ねてみたい喫茶店です。僕はオクテットには行ったことがあるのですが、ベイシーはまだなので、いつかいければと。
ベイシーは大震災の被害がひどかったようですが、営業を再開されているようで、健在なのが嬉しいです。仙台にも寄ってきたいし、東北地方への旅を今年こそはと思っているのですが。
ベイシーをたずねたのですが、
いまだに中に入ったことが無いのです。
また機会があれば訪ねようと思います。
ながいあいだ更新がないと思っていたら、ベイシー訪問で再開ですか。
わたしもいちどは行ってみたいと思っているのです。
嫁も“いっしょに行こうよ”というほど、有名な店なのですね。
わたしも以前は JBL のアンプを使っていましたが、ベイシーでは
SG 520 と SE 400S 3台のマルチなのでしょう? ごらんになりました?
菅原さんの機嫌の悪いのは、著書を読んでいたらわかりますよね。
昔堅気のジャズ喫茶のオーナーらしい性格、と思います。
寺島靖国さんも、負けた といわしめた音をわたしも聴いてみたいです。
音量にたいする感動が伝わってきます。私はJAZZ喫茶って行った事ないんです。どんななんだろうなぁと思いつつ今日こちらで訪問記を拝見して行きたくなってしまいました。しかも大好きなART PEPPERのMEET THE RHYTHM SECTIONが流れていたとは!
あぁ いきてぇ
>毎日聴きにくる方がよほどリーズナブルな気がする一時でした。
↑
やっぱりそうなりますよね。関係ないかも知れないですけど日本でこれだけオーディオやレコードが発達したのは生の演奏に触れる機会が欧米と較べて少なかったからって指揮者の方がテレビで言ってました。
私は最近 幻のDVDが出たので購入して夢中になって見てます。JAZZじゃないけど・・・
PEPPERのMEET THE RHYTHM SECTIONはCDで所有してます。アナログだと入ってないですけど 最後にザ・マン・アイ・ラヴ がボーナス・トラックでついてます。これがなんでオリジナルのアナログ盤に入ってないんだと思える超名演!いいですよ。
こんばんは
ベイシーへは是非一度はご訪問ください。菅原氏の執念の音が聴けます。
いろんなメディアでご存知でしょうが壁の各有名人のサインも見る価値あります。村上春樹から永六輔まで実に多岐多彩です。
仙台のケリーやカウントに次回は行ってみたいと思います。
どちらも夜営業ですので7時過ぎから午前様覚悟で訪問したいです。
こんばんは、 コメントありがとうございます。
そうですか、仕事で3度も一ノ関を訪れているとは
次回にはベイシーでどっぷりと楽しんでください。
僕みたいに仕事はほどほどに、趣味は手抜きなく活動なさってください(恥ずかしながら文章どおりの自分です)
コメントありがとうございます。
ktdchonさんがおっしゃるとおりスピーカーはマルチで駆動されています。
ベイシーの低音がブンブン中音はガンガン高音はシャンシャンとまんべんなく鳴らし込みできているのはマルチでないと無理だと思います。
ボーカル盤は聴けなかったのですが、菅原氏はベイシーがお好きですから、やはりビッグバンドの再生の念頭においてのしつらえではないかとおもいます。
ライブ盤の観客の拍手の迫力がある事に驚きました。
是非一度ご訪問ください。
僕も秋ごろには再度仙台・一関・盛岡と往復したいと思っています。
コメントありがとうございます。
ベイシーへ行った後は、しばらく音量に対して感覚が麻痺したようになり絞った音量で聴くと物足りなく感じてしまいます。
確かにジャズはあまり音量を上げないで聴くと乗りにくい感じもしますが、ベイシーの音量は別格です。多分日本で一番最大音量でジャズLPを再生しているのではと思います。
その音量に浸るのも快感です。機会があれば是非ご賞味ください。