三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
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カレーパンでキャッチボール

2012-09-04 00:12:45 | パン侍
〈8月8日の食事〉
朝:前日の弁当の残り フルーツグラノーラ+ヨーグルト あんパン コーヒー
昼:カツサンド ゆでたまご入りカレーパン(いちげベーカリーで購入) 烏龍茶
夜:幕の内弁当(確かローソンで買った)

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私はパンが好きである。
30歳を超えてからとみに好きになり、そのきっかけは、本格的なベーグルやハード系のパンに出会ったことである。
そういったパンは、店名がフランス語やドイツ語由来で、ブーランジュリーやらベッカライといった呼び名で呼ばれてて、白木やアンティーク雑貨なんかに囲まれたような店構えの、まあ言ってしまえばこしゃまっくれた店で売っていまして。
そんなお店ばかり重宝していてすみませんでした!という話である。

実は、こちらのお店は我が職場からは一番近いパン屋なのであった。
にも関わらず、職場移転から2年以上も経てようやく行ったのであった。
それもこれも、上記のような理由をもってして、かたいパンを売る店にばかり行っていたせい。
つまりは、こちらは昔ながらのパン屋さん、なのであった。

今まで頑なに行かなかったのに、なぜ足を踏み入れたか。
パンを食べたかった、けれど外は暑いし遠くまで歩きたくなかったからである。
つくづく不遜な理由だ。

そんな邪な心で向かったのに。
いざ足を踏み入れれば、郷愁に駆られて鼻の奥がつんときたのであった。
ラップに包まれたハンバーガーやホットドッグ、コロッケパンにカレーパン、小さな三角形のピザ。
惣菜パンにばかり気をとられていたけど、チョココロネやクリームパンもあったに違いない。
そうだ、子どものときから知ってるパン屋は、こういう店だった。

カツサンドと、ゆでたまご入りのカレーパンを選ぶ。
そもそも昼を軽く済ますつもりでパンというチョイスだったのに、すっかり重いものばかりトレイに載せてしまった。
いやあ、美味しそうでさあ。

食べる。
カツサンドの食パンが、サクサクしているように思う。
作ってからあまり時間が経ってないせいだろうか。
パンが水分を抱き込んでおらず、しっとりしていない。
カツの衣と相まって、そのサクサクさが美味しい。

特筆すべきはゆでたまご入りのカレーパンだ。
まだほのかに温かいそれに、ザクッとかぶり付き、咀嚼する。
カレーは、具にウェイトを置いていない、昔ながらのペースト状のカレー。
噛めば噛むほど美味しく、そして郷愁の念にもどんどん絡め取られてゆく。

そうだ、ゆでたまごが入った、こういうまん丸なカレーパンって、あった。
そして、大好きだった。
10歳くらいの私がボール状のこれを放り投げ、33歳の私がキャッチした。
そんな思いだ。

とどのつまりは。
こじゃれた固いパンばかり大切にしてごめんなさい。
私が馬鹿でした。
また、行こうと思う。

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