三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

思いがけないあらしの昼と夜に

2012-04-26 22:24:13 | 食日記
〈4月3日の食事〉
朝:ピザトースト コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、鶏で酢豚味のやつ、カボチャとブロッコリーの温野菜サラダ、野菜の食べラー和え)
夜:チーズのパン チョコチップスコーン(以上二点、ヴィドフランスで購入) 日本酒 チーズ

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この日は全国的に嵐に見舞われた。
雨風がピーク時の電車の不通を見込み、多くの企業で早々に帰宅命令が出たほどの強さ。
うちの事務所も例外ではなく、午後1時頃には既に上司が「明日早く来て頑張ればいいじゃん。今日はもう終わりにしよう。もう帰ろうよ~」と言い出したほどである。
(それはそれで気が早すぎである。)

そんな事情であったため、キリのいいところで仕事の手を止め、午後二時台には事務所を出ただろうか。
その時点で、結構な暴風雨であった。

いったん家に入ったら、絶対に外には出たくなくなるだろうと。
帰宅途中に、夕食用のパンを買う。
それから、チーズや日本酒も。
ええと、何の備えかって。

うちのマンションのベランダは環七に接しており、6階ながら外の音をかなり拾う。
ボンネットに当たる雨の音、タイヤが水溜りを跳ねる音、道沿いの街路樹を風がけたたましく揺らす音。
それらが容赦なく室内に飛び込んできて、何ともな不協和音を奏でるが、部屋の中にいるというだけで、絶対的な安心感を覚えるのはどうしてだろう。
これが母胎感覚ってやつだろうか。
それどころか、変なワクワク感すら湧いてきて、まったくもって不謹慎なこと極まりない。

風で飛ばないように、ベランダに出しっ放しだったサンダルを室内にしまいこんだ。
しかるべき備えはこれで完了だ。
コーヒーをお供に、時おり外の様子を確認しながらゆっくり過ごす。
夕食の時間になったら、いそいそとパンとチーズとお酒を準備する。
風と雨は一向にやまない。

どうやら非常時には、しっかり手間暇のかかった栄養バランスのとれた食事よりも、ジャンクだろうがさっと用意できる好きなものを適当に食べ散らかすのがいいらしい。
食べながらも食に集中し過ぎず、なんとなくでも外の様子が窺えるのがいいと思う。

鎮まったのは、夜10時を回った頃だっただろうか。
同居人がずぶ濡れで帰ってきて、家族の無事も確認できて一安心。
何が、ってことも起きなかったけれど。
こうして嵐の夜は終わったのだった。

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