三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

ラムと辛抱

2012-08-13 00:21:08 | 作りました。
〈7月25日の食事〉
朝:目玉焼き大葉ジェノバソーストースト コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、鰯のチーズ焼き、ピーマンと卵いため、野菜炒め)
夜:カルボナーラスパゲッティ(ローソンで購入) 野菜ジュース

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そういえばの、ドライフルーツのラム酒漬けの件。
平松洋子さんのエッセイに影響されて「漬けたい!食べたい!」と衝動に駆られたのを、漬け始めたよ楽しみ!とまで書いたのち、放置しておりました。

材料は、レーズンやイチジク、プルーンといったドライフルーツを、クローブやシナモンと一緒に、ラム酒に漬け込むだけ。
強いて言えばの面倒は、保存容器を煮沸するくらいか。
それと、材料集めと。

作業工程はこれだけ簡単、必要なのは根気強さだけ。
なんせ、最短でも1ヶ月は漬け込みを待たないといけないのである。
忘れたふりをして、忘れずにしまい込んだ場所をたびたび確認して、まだかまだかと1ヶ月。
もういいでしょうと見計らって、ついに開帳にございます。

ゴム付きの瓶をぱかっと弾くように開けると、それはそれは、むせかえるようなラム酒の香り。
酒好きのつもりであったが、ラム酒の匂いは好きなはずであるが、いくらなんでも強すぎではなかろうか。
冗談じゃなく、本当にむせてしまった。
そして、いざ食べてもハーモニーが生まれていないのである。
ドライフルーツの甘みはいずこ、固体になったラム酒を食べているかのよう。
アイスクリームと混ぜるなどして甘みを与えれば、ようやく食べられる…という始末なのであった。

おかしいぞ、どうしてこうなった。
欲張ってレシピよりもドライフルーツを多めに使った分、ラム酒やスパイス類も相応に増やしたのだが…それがいけなかったのか。
強烈に舌に乗るアルコール分にくらくらしながら、蓋をバチンと閉めたのであった。

頭を抱えるも、一縷の望みは捨ててはなかった。
本には、寝かせるほど美味しくなると書かれていたから。
分量のミスで今はややえげつない味だとしても、これは時が解決するんじゃないだろうか。
熟成モノの醍醐味を、期待しようじゃないか。

更に待って、一ヶ月。
これを書いている8月中旬。
さてどうなったかと申しますと、まず開封時の強烈なラム臭はなくなった。
芳醇のベクトルに向かっているのが伺える。
行方不明だったフルーツの甘みも、ちゃんと覗くようになってきた。
んもう、今までどこに行ってたのよう。

最初のインパクトが強すぎたがために、単体で食べる勇気はまだ湧かず。
相変わらずアイスクリームと混ぜて食べているが、ああこれは、ちゃんとしたラムレーズン(イチジク、プルーン)アイスであることよ。

この食べ物はアルコールが防腐剤の役割を果たすから、半年だって待っていいのだという。
この1ヶ月での味の飛躍を思うと、期待も高まるというもの。
秋口には出会えるだろう味に思いを募らせながら、また辛抱の旅に出る。

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