三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

君は鶏ちゃんを知っているか

2012-04-21 09:17:52 | 作りました。
〈3月28日の食事〉
朝:クピドのバゲットに、たぶんツナとか挟んでる コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、おそらく鶏ちゃん、アスパラ卵炒め、カボチャサラダ)
夜:チキンカレー ナン チャイ @スルターン/飯田橋

----------

これを書いてるのは4月のもう下旬に差し掛かる頃なのだが、ブログではまだ3月の内容だということに、我ながらビックリである。
なもので、「肉と野菜を炒め合わせた料理」をよく作るばっかりに、日にちが空いてしまうと記憶がおぼろになり、味付けや具材が具体的に思い出せなくなるのだ。
ゆえに「この日作ったのは『鶏ちゃん』であった」前提で、今回の話は進めさせていただく。

皆さんは、知っておられるだろうか、「鶏ちゃん」を。
岐阜県の郷土料理で、小口切りにした鶏と野菜を味噌ベースの味付けで炒め合わせたものらしい。

短いスパンで二度も岐阜に旅行したくせにぼんやりとした知識しかないのは、結局のところ現地で食べなかったからである。
一度目の旅行では台風が直撃して外出出来なかったり、味噌かつという他の名物を食べたり。
二度目の旅行では、メニューに鶏ちゃんを載せるお店にまでは辿り着けたのだ。
だがしかし、残念ながら、売り切れ。
そのあとに飛騨牛の美味さに夢中になり、他のものが介在する余地がなくなってしまったのは以前伝えた通りである。

その鶏ちゃんの専用たれを、最初の旅行の際に手に入れてはいたのだ。
しかも観光客向けではない、地元の方が行くようなスーパーで買ったから、これを使えば岐阜のご家庭での味と同じになる筈なんである。
それでも、地元で正解の味を知るまでは使うまい…と思っていたのだが、それだと賞味期限に間に合うか心配だ。
腑に落ちない気分を抱えながらも、鶏肉が沢山あったこの日に使ってみることにしたんである。

作り方は簡単だ。
レシピによると、鶏肉以外に用意するものは、キャベツやピーマンといった野菜が推奨らしい。
だがそれも必ずしもではなく、好きな野菜を使おうといったニュアンスで書かれている。
それらを専用たれで炒めるだけなのだが、味付けにしても、好きに調整していいなどと書いてある。
益々「正解」から遠ざかるなと不安に思いながらも、とりあえず作業を進めよう。

冷蔵庫にキャベツがあったのでそれと、他もありものだけを使い、ピーマンはたまたま無くて入れなかったのを覚えている。
味付けに関しては、味見したら少し甘いような気がしたので、醤油を追加。
そして、少しピリ辛にしたら美味しそうだし、味噌にも合うということで、仕上げに七味唐辛子を振った。
あくまで日本の料理を作りたいんだからと、豆板醤を使いたいのはぐっと堪えた。
って、この地点で本物から遠ざかっているのは否めないのだが。

こうして出来た、ひょっとしたらまがいものに限りなく近い鶏ちゃんだが、これまた美味かったのである。
味噌味が根本的に好きなもので、甘い評価になっているとは思うが、にしたって。
味噌味の肉・魚料理の中では、西京焼きに並ぶと断言したい。
伝わりにくい言い回しをしたが、西京焼きはかなり好きな料理なのだ。
そこを察してほしい。

それにしても、この鶏ちゃん専用たれといい、味噌かつ用のたれといい、すこぶる私好みであるらしい中部地方の味噌文化。
次は味噌煮込みうどんだなと、早くも白羽の矢の的を決めた格好だ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿