三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

失敗はドリアの母

2012-12-26 09:43:13 | 作りました。
〈11月25日の食事〉
朝:信玄餅
昼:ミラノ風ドリアを装った何か
夜:えびのお造り 〆鯖 アボカドと米のサラダ 日本酒色々 @鷹番 貞/学芸大学

-----------

さて、ミラノ風ドリアを装った何か、とは何事か。
こんな名前を付けておきながら、実を言えば、ミラノ風ドリアをあまりちゃんと覚えていない、ということを告白せねばならない。

サイゼリヤに行ったことはある。
ミラノ風ドリアを食べたことは、確かあるはず。
確か、ミートソースみたいなのが入ってるよね?
これくらいの頼りなさだ。
なのになぜ、装おうと思ったのか。

ご飯にミートソースっぽいものをかけて、チーズを乗せてオーブンで焼いたら、それっぽいのではないか、と思い付いてしまったのである。
その上、簡単ながら、一品でごちそう然としたルックスの食事が出来そうではないか。

そうと決まれば、早速取り掛かろう。
ミートソースは手作りせずに、既製品を買ってきた。
ホワイトソース?そんなものは知らないよ。無くても美味いだろうよ。
ご飯は冷凍してたのがあるから、それでいいよね。
解凍したら耐熱皿に盛って、ミートソース、チーズを乗せてオーブンにぶちこもう。

と、とっても雑な工程でもって食事が作られようとしている。
辛抱するのは、焼き時間だけ。

ところで、こういったものはどれだけの長さと温度で焼くのが正解なのだろうか。
考えたら、ごく一般的なドリアですら作ったことがないのだ。
とりあえず、以前グラタンを作ったのと同じ設定を使用する。

温度と時間の相関性をまるで知らないのに、料理を進めているな、と気付く。
作られる熱は一緒でも、超高温で一瞬だけ焼くのと、低温でじっくり長く焼くのは違う結果が生じる、というのは分かる。
が、170℃で15分というのと、180℃で10分というのは、そんなに違うものなのだろうか。
物の原理が分からず、自分の頭で考えず。
全部レシピの言いなりだ。

そうこう考え事をしているうちに、あてずっぽうで設定していた時間が経った。
オーブンから取り出し、食べてみる。

うむ、固い。
おかしなものを使っていなければ、組み合わせもおかしくないので、味は取り立てておかしいところはない。
だが、何せ固い。

原因を探るに、すべて加熱がなされている食品なのだ。
火を通すための加熱、という工程は必要ない。
これは、ごはんとミートソースが温まってチーズに焦げ目がつく位の時間をかければ、充分だったのでは。
何なら、まずはごはんにミートソースをかけてレンジで温めたのちに、チーズに焦げ目の工程だけオーブンに担当させれば良かったのでは。

だったら、10分もあれば充分なはず。
実際にかけたのは25分である…明らかに焼き過ぎだ。
そりゃあご飯も固くなるだろうて…(おまけに玄米だったのである。余計に固い)。

こうして人類は学び、知識を会得していったのであろう。
失敗は成功の母である。
強引に上手くまとめて終わりとする。