ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

南東北ツアーは紅葉狩りならぬ新雪までも 第二日目その1

2010-11-12 16:43:30 | 旅日記

 旅行中の朝はいつも早起きで5時には、二日目は7時半に出発というから急がなくちゃぁとまず朝風呂に行く。高校生は老人みたいに早起きじゃないからまだ空いている風呂にゆっくりと浸かる、いい湯だなぁ。長湯しようと粘っていたら、5時半過ぎからやっと木々の間がうっすら明るくなってきたので露天にも、この時間は月も見えていたのだが雲行きは怪しくなって、部屋に戻ってTVの天気予報を見たら南東北は雨だという、出発前の予報から天気が変わったようだね。
 朝食は昨夜と同じ場所で6時40分からのバイキングスタイル、いつもながらバイキングとなるとつい眼が要求して食べ過ぎになってしまう。この日は品数はそこそこだったから多少は控えたつもりだったのにやはりお粥とご飯で腹一杯に。中ではやはり玉コンニャクと固めの湯豆腐が美味しい、田舎豆腐はどこでもいいもんだね。その豆腐にかけた醤油が珍しい瓶で、だだちゃ豆醤油と書いてあって庄内映画村が発売したものとか、これがかなり美味しい。宿を出る前に売店で見たら、醤油は後から入れるようになっていて30回ほど使えるんだそうで、それはお得と買っておいた。早い出発の我々団体が食べ終わった頃に、ほかのツアー団体客や昨夜は別だった高校生達がドッと入ってきて大きな行列に、早起きは三文の得とはこれもよく言ったもんだ。

        

  朝食バイキング、上に半分見えるのは女房の分の一部    だだちゃ豆醤油と酒田の塩
 この時期は雪の季節前で道路工事の追い込みで忙しく、道中何処かで一方通行になっているから早めに出ないといけないんだそうだ。もう雨が降り出した中、バスは7時半少し前に全員そろって早めの出発、こういう団体ツアーでは皆さんお利口さんでまず遅れる人が居ないのがエライ。
 蔵王からクネクネと下る道筋では山々に雲がたなびいて、雲海の墨絵の世界となっている。降りきってすぐに東北中央道に乗って新庄に向い、山形、天童を抜けて東根からはまだ未整備状態となって一般道で尾花沢から新庄に。

          雨模様で墨絵の世界が

 そして西に曲ってしばらく走ってから最上川沿いに出てきた場所は、僕たちが肘折温泉に泊まってから酒田方面に行くときに出てくる交差点信号、このすぐ近くが芭蕉が船に乗った場所で、ここからはすっかり見知った道で最上川舟下り観光の出発地点となる戸沢村の戸澤藩船番所には予約の9時半出発の10分ほど前に滑り込みセーフ。

          戸澤藩船番所の門

 着いた頃は雨が強めになって、すぐ飛込んだ待合場所は土産物売場になっているが買おうと思うものはないなぁと、ここでも酒があったが船内で飲むように売っているのかとも想像したが、乗った船内はそんな設えじゃなくて、冬場だけは炬燵だそうだからそれだったら飲めるかな。

          発船場
 舟下りの船は11月からビニール張りの上屋が架けられるのだそうだが、一昨日からの寒波とこの雨のためシッカリと窓も付いた冬仕様に急遽仕立てられていたから、冷たい雨でも問題は無い。

          冬仕様の船の中

 流れに乗って進む船の後は若手の操縦担当船頭で、一番前には説明と舟唄を担当するベテラン船頭がマイク片手に乗船客を煙に巻く仕掛けとなっている。この老船頭は72歳といっていたが、我々が横浜からと聞いていて、自分も長く相模原のほうに出稼ぎでていたという話から始まって、皆を笑わす話術は臨機応変手馴れたもの、それでも話の流れはシッカリ外さずに歌謡曲などいくつか歌うそのノドはなかなかのもので、72歳とは思えない唄いっぷり。左右の風景説明では屋根のビニールはやっぱり邪魔だから、上部の景色は寝転びながら見ないといけないと、何回も腹筋を使うことになっていい運動になっちゃった。

 初めての最上川舟下りだったけれど、大きな流れと雄大な風景は阿賀野川や四万十川以上ではと、途中ではアオサギが出迎えてくれたりして、この舟下りで見える最大の白糸ノ滝(冒頭写真)を見たあとは最後に最上川舟唄で〆となって、約1時間の船旅はやはり一度は乗らないとと思っていた通りだったね。

 ちなみに芭蕉が上陸したのはこの観光終着点のもう少し下流で清川の関というところ、幕末の志士で策士だった清河八郎の出生地の看板も近くにあったと記憶する。今年は本場の民謡として越中おわら節も聞いたしで、やはり生の唄はいいねぇ。このあと自家用車で来た場合のことを訊いたら、回送料金2500円が必要になるんだそうで、今までこのことが分からないこともあって乗らなかったんだけれど、マイクロバスぐらい用意して無料サービスにすればいいのにね。

          

  アオサギが水面に頭を出した岩に、その向うに見える手付かずの山には茸が沢山あるそうだ

          大きな流れに乗って下流方向へ

          スノーシェッドが続く場所も

          草薙の終着点にはバスが待つ
 舟下り終着点でも急がされて土産物売場は素通りで、次のローカル列車の時間に間に合うようにと、迎えに来ていたバスに乗り込みすぐの出発となる。元来た道を戻って新庄で曲がった交差点はこちらからは直進して山形県最東北部の最上町に、温泉地を結ぶ単線ディーゼルの陸羽東線の赤倉温泉駅には列車発車の30分ほど前に到着する。ここには一昨年だったか三之丞という宿に泊まったことがあるが、この手前にあった瀬見温泉のほうが山と流れの風景はいいようだったね。

          赤倉温泉駅

          ホームは団体客でいっぱい

 なぜこのローカル列車に乗るかというと、TVなどでも紹介されて有名となった鳴子峡に架かる大深沢橋を見上げる絶景アングルを見るためで、ここのほんの僅かな距離を徐行して見せることで乗客を増やそうという魂胆に乗っちゃったわけだ。この日も三つの団体ツアー客が乗って立見客もかなりの数となり、無人駅というのに駅員が一人出張って来ているほど、でも徐行区間以外はかなりのスピードで走るから20分ほどの乗車時間で立ちっ放しで問題はないはず。その肝心のベストビューは徐行しても数十秒だけ、見えてもアッという間で、写真のほうは雨でガラス窓に水滴が多くて写すことには失敗してしまった。あとでまた上の大深沢橋にバスで戻ったら、今度は下を走る列車が見えるかな。

            

       このポスターのもっと下からのアングルで撮ることが出来るはずだったが

          

      列車の窓は曇るし水滴が付くしで失敗写真に、左1/3の窪み部分に大深沢橋が微かに

 鳴子温泉駅でまたバスに迎えられ温泉街を走ってすぐに、今日の昼食場所である大型温泉ホテルの幸雲閣に到着する。

          鳴子温泉駅

 ここのメニューも二人で別々だと、一応は鍋のほうが女性で鉄板焼きが男性ということで、やっぱり茶碗蒸しがあるのが女性のほうだよね。皆さん言われるままに席に着いて、ここでも女房は茶碗蒸しは要らないと言うので、出ているボリュームが少ないから僕のほうの天ぷらと取替えてやることに、ご飯は朝が食べ過ぎたからとお替りはせずに我慢、味のほうはまずまずであった。ここの牛肉は仙台牛と全部の席を廻りながら仲居さんが説明していた。

          一応男性用の昼食

          こちらは女性向きだそうだ

 食事が済んで席を立てば、今度は是非お泊まりくださいという声で送り出される。次は鳴子峡の散策と言うことになる。


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