山荘周辺で見られる秋の草花は小型で可憐な花が多い春とは違って、十分に大きく成長したという大型植物の花が多くて、特に水路付近には湿地を好む草花が密生していたり、林際から草地ではキク科の立派な野草が多く見られ、稔りの秋にわれらも参加しているぞというような植物が多い。もう少し秋も深まってきたら主役は変っていって、まだ今は少ないキノコ類がそこかしこにニョッキリと出て来るはず、今年は放射能の心配が無いことを願いますよ。
冒頭写真は湿地に密生していたタカアザミ、キツリフネ、ミゾソバなど、以下には山荘周辺でそのほかの場所で見られた草花たちを。
アケボノソウは8月にもこれよりも大きい株が咲いていたが、今回見つけたのはまた別の場所でまだ花と蕾を付けていたもの、これらは小さな流れに沿った場所にあって、上流の半日陰の林間でも小さい株を見掛けた。恐らくタネが流されて流れ沿いに定着したんだと思う、やはり日当たりがいい場所の方が大きく育っているね。
アケボノソウは8月末とは別の場所にも
ユウガギクも8月からずっと咲く続けていて、もうそろそろ終わりかけかな、山荘周辺での野菊の仲間では一番多く見られる。
ユウガギク
ユウガギクよりももっと青みがかった色の花はノコンギクだと思うが、こちらは9月になってから咲き出している。
ノコンギク
これも9月になってから咲いてきたと思われる野菊で、ノコンギクよりも地味な白い花はシロヨメナというのかヤマシロギクというのか。ネットで調べると同じという説と分布がやや違う別種という説があるが、ハテどちらなんですかね。
シロヨメナorヤマシロギク
同じような野菊の花の最期はゴマナ、葉が厚ぼったくてザラザラしているのが特徴だ。花の付き方も上記の野菊などと違って密集型に咲いている。
ゴマナ
流れ沿いの湿地に咲いていたのはオタカラコウ、本来はもっと早く夏場から咲くはずらしいが、この株は9月中旬になって林間の流れの近くに咲き出していた。
オタカラコウ
道路沿いの一回刈られた場所に新たに出てきてここまで大きく育ってきたが、多くの花を付けるまでには至らなかったというようなワレモコウ、道路際にはもっと小さく葉を出しただけのものがかなり見られるがそれらは花までは無理、以前はもっと多く見られて切花にしたものだが、最近は買わないといけなくなってしまった。
ワレモコウ
この花も以前よりも少なくなったと思われるアキノキリンソウ、日当たりがいい場所に見られるから木々が成長してきた山荘周辺ではダメになってきているのかも。
アキノキリンソウ
林間などの半日陰で小さいながら黄色い花が目立つのがツルキケマン、この場所では昨年よりも増えていて丈夫そうな植物だね。
ツルキケマン
花が咲かなければ絶対に見つからない樹木の陰にヒッソリとあったのはヤマジノホトトギス、この写真では白花に見えるが実際には赤い斑点がある。
ヤマジノホトトギス
草叢でも真っ白の穂のような花が目立つサラシナショウマは今はやや明るい場所のものだけが咲いている、このあとは山荘の庭にある半日陰のものも咲いてくるだろう。
サラシナショウマ
雑草の中にホップみたいな実を付けている蔓性の植物を見つけたので、軽井沢の植物図鑑で調べたらカラハナソウという植物らしい。地元ではヤマホップと呼ぶとあってビールの苦味成分になるホップと近縁とか、自前でビールは無理でもリキュール酒にはできそうですな。
カラハナソウ(ヤマホップ)
秋になったなぁと感じられるのはニョキニョキと姿を現した天然キノコ類が見られる時期になれば、まだ信州でリコボウと呼ばれる食用のハナイグチは出て来ていないが、毒キノコと思われるものは既に各所に出没してきた。キノコだけはよく分からないから山荘周辺ではリコボウ以外は絶対に食べないこと、でも今年はセシウムは大丈夫ですかねぇ。
毒キノコでしょう