
9時過ぎにチェックアウト、素晴らしい天気に浜名湖の眺めを写真に撮り、今回も若草山を降りてすぐの8時半開店の喫茶ラ・メールでコーヒーを飲み、前回同様に評判の良かった新居のカネ吉しらす加工所の釜上げシラスと舞阪の丸三堀江三郎商店のシシャモを買い求め、国道1号は市内を通らないルートで浜松ICから最終目的地の仲卸業者が直売する清水の河岸の市を目指す。
舘山寺ロープウェイ
湖面はのどかに水鳥が泳ぐ
清水ICを降りて12時には河岸の市へ、でまずは食事をとおがわに行くともう行列が、ほかの店もほぼ満杯なので買物しながら5店ばかりの飲食店の様子を覗って空いた所があれば入ろうということに。市場内には鮮魚とマグロを扱う店が多く、これに塩干物だけを扱う店が加わり食事を含め総計21店、この中には八百屋と菓子屋(あくまで地元客相手で観光用土産の安倍川餅などは売っていない)と豆腐屋が一店づつ混じってコの字型通路の両側に並んでいる。生サクラエビ、本マグロの各部分切り合せ、カンパチの背側、タタキ用アジなどの鮮魚に豆腐屋でゴマ豆腐や生麩類などの珍しいものを、一部は冷凍すれば正月用にもってこいだと買い込む。あとは干物というところでおがわの前を見ると、存外に捌けるのが速い様子で列が減っている。女房を列に付けて車に戻って買った物をアイスボックスに詰め込み、戻ってさらに場内を一周、あとから干物を買う店を決めておがわに行けば、ちょうど店内へというところで、カウンターは親父一人が調理する目の前の席に座る。
メニューは丼物専門で親父は柵取りした本マグロ(トロ、鮪、鉄火の3種と書いてあった)を俎板の上に並べ、次々と注文に合せて柵から豪快に厚切りして隣の女性が用意した酢飯の上に並べ、これも奥で用意したアサリ味噌汁とお新香の乗ったお盆に乗せてハイお待ちどさんと、こりゃ速いわけだ。で女房は赤身の鉄火丼800円、僕は次郎長丼なるマグロ3種とイカ、甘エビ、イクラが乗った1500円の豪華版で乗ったネタは丼を覆い尽くしている。1500円にはウニイクラ丼もあって、最も高いのは駿河刺身定食の2000円となっていた。確かに旨いのだが、醤油を漬けるのに大き過ぎて小皿に入らないんですよ。もう少し薄く扱いやすくして貰えると有難いのですがと、しかしそんな手間をかける時間はありませんというような繁盛ぶりで、薄く何枚も切ってはいられないというのは仕方ないぞいうことですな。ここの名物を食べて、油が乗って丸々したアジの干物、サバの醤油干に加え塩鮭は銀鮭のこれも頭が小さく見えるほどのやつが2750円というのがあったので一本買い。2枚卸ししてもらうには30分ほどかかるというので自分で帰ってから裁くことに、これは食事前に買って頼んでおけば良かったな。
河岸の市
河岸の市店内
おがわ
おがわはよほど時間をずらして行かないと行列になっているから、海鮮料理を食べるなら他にもいくつか店があって、我々が食べた中では寿司も食べられる安兵衛などはオススメかな。冒頭写真はそこで磯盛丼とにぎりランチを食べた時のものである。
これで今回の旅行の予定は全て終了、今回は天気に恵まれて富士山の眺めも最高とご機嫌で、さあ早く帰って今晩の魚料理を作らなくてはと。今回も厚木を過ぎて2箇所で事故、一箇所は一車線が塞がって3時半のナビ予定が結局4時過ぎに、本当に連休は事故が多くて、それも高速のこんな所でなんでというのが多いんですよ、敵いませんね。
富士山がクッキリと
後日談として、年が明けて年末に三崎で買った三浦大根を昆布出汁で煮て、常滑のスーパーで買った献立なんでもみそという八丁味噌ベースの調味済み味噌をかけて食べるとこれがまた美味。赤目温泉で赤味噌を旨く調味したかけ味噌が美味しかったのを覚えていて、常滑も名古屋圏で味噌汁が赤だしだったのでスーパーで味噌コーナーを探索してみた。東京ではちょっと見かけないこういう調味料になったものが幾種類かあって、その日特売の一番安いのを買ったのだが、コクがあってこれはいろんな料理に応用できそう。旅行中にはその土地の何かがないか、土産物屋だけでなくデパートやスーパーの食品売場もチェックすべしですぞ。三浦大根も柔かくて厚く切って煮るから旨いのはモチロンだもんね。
もう一つ常滑で今回買った明治期の壺に、これも年末両神村で仕入れたボケと南天を生けて正月飾りとしたものが、七草過ぎてからボケの蕾が多く開いて見事になってきた。去年買った欄間の片割れを面白半分にかけた居間から和室に続く襖戸の前に、壺の台にはこれも10年以上昔に買っておいた行火に乗せて、こりゃいいわと一人悦に居る僕であった。写真を見てくださいよ、ね、いいでしょう。その他今回常滑で買ってきたものを、いずれも小さいものながらこれらもいいよね。
常滑の壺に花を活けて、下は古い行火
小西洋平作の茶注と真焼のぐい呑 山田絵夢作の湯冷まし
店データなどについてはコチラにまとめて記載