小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

「しゃっくり」とは何か

2022年12月09日 | エッセイ・コラム

自分なりの納得できる結論を得たいと思うが、そんなものは他人様は見向きもしないだろう。第一には「しゃっくり」のこと。呼吸をさまたげるヒックヒックの音は、誰もが体験し知っている。

端的に言えば、呼吸する時の重要な筋肉である横隔膜が急激に収縮することで起きる症状。それは、筋肉が痙攣して下向きに動くと、声帯が急に閉じ、肺(胸腔)に空気が入らなくなる。その瞬間に何らかの振動が起きて「ヒック」という音が声帯から出るというものだ。

実際のところ、そのメカニズムなり正確な原因は、まだ分かっていないらしい。分かったところで何になる、そんな声が聞こえてくる。しょっちゅう続くと、呼吸ができないストレスは半端ない。

神経に関する筋肉をコントロールする神経系、あるいは脳の一部が刺激されている、そんな説明も多々あった。冷たい、熱い、辛いものを急に口にすると、しゃっくりが出てくることがあるのは、どうもその辺が関係していそうだ。

前回、漢方系の薬が一時的に功を奏したのだが、1日に3包までの制限があった。しゃっくりを完全に抑えるものとは言い難い、あくまでも一時しのぎ。そこで今回は、コントミンという薬を処方された。深夜、眠る前に渡された一粒の錠剤が、「しゃっくり」を見事に追い払い、まる1日、小生を怠惰な男にした。

ぐっすり眠れたはいいが、全身が重たい何かに包まれたようになり、身動きができない。頭もぼーっとして、意識が目覚めない。食事も取りたくない。その日はずーっとそんな調子でベッドに横たわっていた。

夜になって、やっと本来の自分を取り戻した。で、コントミンを調べたら、服用する目的とは、精神神経安定剤とあり、一番目に統合失調症、躁病、神経症における不安・緊張・抑うつ、悪心、嘔吐、そして吃逆(きつぎゃく・「しゃっくり」であるが出てきた)。次に、破傷風における痙攣、麻薬前投与などに続く。なかなか専門的な薬だと驚いたが、「しゃっくり」がそれらの仲間入りしていた。誇らしいような気分と恐怖感の半々だったかな…。

次に、投与の注意事項がならび、最後に高齢者とあった。

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。起立性低血圧、脱力感、運動失調、排泄障害等が起こりやすい。

なんと全部が小生の症状に当てはまった。これら以外にも、コントミンにかんする情報は盛りだくさん。医師たちは薬のすべてを把握し、患者の病状に応じて処方している。流石というべきか、当然のことであるのか、いずれといえども敬意と感謝は肝に銘じた。

 

関係ないが、梟を載せてみたい。今は行かなくなった梟カフェで撮ったもの。夜行性の彼らは、目を開けていても寝ているも同然。動作も緩慢で、恐怖を感じない態である。

 


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