小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

ワクチン推奨の専門医が、未接種かつ重症化した事実。その真相

2022年03月16日 | エッセイ・コラム


美術史家&作家の中野京子さんのブログを拝読していたら、子供たちがマスクすることの哀しさ、やり切れなさについて書かれていて、最後にこんな文章が付されていた。

「ところで、例の注射、テレビで盛大に勧めていた分科会の専門家が、自分は接種していなかったことがバレた。これは詐欺ではないの? なんて嫌な世の中になったのだろう。」

上記の文章に続いて、ネットのアドレスがあり辿ってみたら、救急救命(ER)の元看護士の方が投稿したユーチューブ動画にリンクした。⇒⇒中野京子の「花つむひとの部屋」

中野さんの「これは詐欺ではないの?」の発言が気になったわけだが、コロナワクチンの接種をすすめ、社会的にも広く認知されていた医学部教授が、実はコロナに感染し、しかも人工呼吸器を使うほど重症化していたという事実。ところがなんと、その先生自身はワクチン未接種だったというのだ。

ワクチンを推奨していたお医者さん自身が、未接種だったのは如何なものか、社会的道義に反するのではないか、という内容の投稿ビデオであった。

中野京子さんがこの動画をみて、件の感想を抱くのも無理からぬことだと思った。しかし、投稿した元看護士はいわゆるユーチューバーである。視聴者数を増やすために、ある種の作為があったかもしれない。真偽を確かめようと思った。

ということで、重症化した大学教授について、ネットではあるが関連記事を検索した。医学者ご本人は様々なメディアに登場し、ご自身の本名や所属大学を公開されている。所属する東邦大学医学部および関係者も、コロナ感染等の事実関係についての公表を承認している。で、ここにあらましを紹介する。

「政府のコロナ対策分科会メンバーで、NHKニュースや民放ワイドショーでもお馴染みの、東邦大学医学部教授・舘田一博氏。日本感染症学会の前理事長で、厚生労働省のアドバイザリーボードも務め、まさに日本のコロナ対策の一翼を担ってきた専門家」ということ。

氏の顔に見覚えあるし、コロナワクチンについて色々調べていた時、日本記者クラブ主催の講演を観たことがあった。かなり専門的な話で、高度な医学的データを参照しながら、新型コロナが如何なるものか、ワクチンの重要性についても解説していたと思う(専門的過ぎ、1時間以上の長尺だったため、中途で断念。我ながら情けない)。

さて、ここからが肝心だ。今年の2月中旬、舘田氏はコロナに感染した。ある医療関係者への取材記事を引用する。

「実は舘田先生はもともとアレルギーがあり、ワクチン接種を受けられなかったそうなのです。普段は所属大学の附属病院にも出入りされているので、もしかすると感染者に接することがあったのかもしれません。都内の大学病院へ入院し、一時は人工呼吸器を装着しなければならないほどの危険な状態だったと聞いています」。幸いなことに、その後舘田氏の容態は回復し、一般病棟へと移った。そして3月はじめ、2週間あまりにわたる治療を終えて退院したという

つまり、アレルギー体質のために、副作用の危険性を考慮し、ワクチン接種をしていなかった。これであるなら未接種であった道理は理解できる。中野京子さんは、この事実をご存じでありながら「これは詐欺ではないの?」という印象をもったのだろうか・・。この私にしても、登っていた階段をはずされる感はあったが、この場合には致し方ないという感慨をもつ。

公にワクチン接種を推奨する立場であるならば、ご自身のアレルギー体質ゆえのワクチン未接種を事前に公表しておくべきだと考える。医療関係者のなかには、ワクチン接種に否定的な人、懐疑的な医師も多い。R氏は1回の接種だけであった。日本だけでなく、コロナ死者数100万人に近いアメリカでも、「ワクチン接種は危険!」というトンデモ医学者がいる。

現在のワクチン開発、臨床研究や治験検証などは、日進月歩で進んでいる。小生も当初、ワクチン開発には数年、10年要するほど困難なものと思っていて、開発されて間もなくのファイザー、モデルナ製のワクチンの安全性を疑っていた。

しかし、様々な情報・知識を得るにつれ、驚くべき医学の進歩や開発技術が投入されていることを実感。女性生化学者カタリン・カリコらの画期的な研究、遺伝物質を使った新技術などを知るに及んで、従来の素人的ワクチン観を改めたのだ。早くワクチンを接種したい、交互接種さえもすすんで受ける気になった。

舘田一博氏の場合、医学的な知見、人間的な信念に基づいて、日本の多くの人たちにワクチン接種を広く受けてもらいたいと、マスコミ向けの広報活動に積極的に参画したものと思われる。であるなら、ご自身の体質の脆弱さをあらかじめ断っておくべきであった。

「アレルギー体質だから、私自身は接種はしませんけどね、わははは!」ぐらいの鷹揚さがあったら、ユーチューバーの可笑しな突っ込みもなかったかも知れない。まあ、あげ足をとられた感じは否めない。

 

ところで、コロナの次はウクライナでの戦争だ。心のなかに平穏はなかなか訪れない。テレビでは上野公園で桜が咲いているニュースを流していた。我が地元の桜並木は、まだ開花せずにいる。先ほど散歩しに行ったら、蕾がふくらみ先っちょがピンク色に色づいていた。近くのお寺さんの枝垂桜も満を持しているというか、あと2,3日で咲きそうだ。もっとも、琉球桜とか山桜であろうか、染井吉野とは違う桜の樹はすでに咲いていて、道行く人がスマホで撮っていた。小生も便乗し、作句の心に息を吹き込もうと念写した。が、実作はまだできない。

▲谷中霊園の染井吉野。蕾がピンク色になった。二日前は色づいていなかった。

▲長命寺さんのしだれ桜。

▲同じく長命寺さんの琉球桜は満開といっていいか。

▲こちらは一茶や山頭火の句碑がある本行寺さん。日当たりがいいのか1本だけ開花。

 


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