小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

窪みの中のイエス

2017年02月25日 | エッセイ・コラム
  小学校に入ってから5年生の頃まで習字塾に通っていた。家からすぐ近くのSさんの個人宅で、そこの奥さんが先生である。昔ながらの二階建ての日本家屋で塀もあり、小さな内庭もあった。ご夫婦と姉弟の二人の子供、そしてお祖母さんの五人家族。弟つまりS家の長男は、私より一歳上だが遊び友達、成績優秀かつ運動もできたので、よき兄貴分といったところ。お父さんはデザイナーみたいな仕事をしていて、いつも家の . . . 本文を読む