今日から10月になりました。
昨日の台風は皆様大丈夫でしたか?
一夜明けて今日はまた日中は暑かったですが朝夕は秋風を思わせる涼風が
吹きふと気がつくと夕暮れ時などは秋を思わせる風情の季節になりました。
歳を重ねたのか四季の折々に想いを巡らすことがあります。
以前に書いたことがあった音信不通の実兄の事です。
この夏関西に帰省の折に幼友達との会話で実兄の事を聞かれた。
隠すことなく現在は音信不通、母の葬儀にも来ず父の葬儀以来10年近く
逢っていない事を話した。
幼友達も私の話に驚きを隠すことなく言葉を失っていた。
一言「お兄さんとの連絡を取れる唯一の手段は携帯電話のメールだけ、
このままではいけないと思うよ、一度あなたの方からメールを入れてみたら~~。」
その様にアドバイス下さった言葉がず~っと頭から離れなかった。
「会いたいと」言う感情をこのまま胸に閉じ込めたままでいるか解放するかは私次第と思った。
弟は既に実兄とは縁を切ったと言って話題にもしたことが無い。
実兄の音信を知ることで心のけじめをつける事が出来たり新たな一歩を踏み出すことも出来る。
私の思いだけであって実兄は既に私や弟とは縁を切って他人としか思っていなくて逢いたくないと。
自分の今の気持ちに正直に行動した方が行動しなかったよりも後悔ははるかに少ないと言う事も有る。
「もし迷っているなら一歩踏み出してみるべきと」幼友達は私の背中を押してくれた。
関西から戻り私なりに随分と悩み苦しんだ。
夫にも相談した。
「君がメールするなら好きなようにすれば良いと」
私をその気にさせたのはふっと気がつくと既に70歳を既に超えている実兄、
健康に暮らしているのかどの様な生活をしているのかと、母の葬儀に来なかったいきさつなどには
触れる気持ちは無かった。
気持ちを落ち着かせて何年振りかでメールした。
多くは書かずに「お元気にお暮らしですか、どのような環境の中でお暮らしですか、
近況をお知らせ下さい。私は元気にしています。弟は再婚しました。」
それが思い描いていた結果ではありませんでした。
送信したメールが宛先不明で戻って来ました。
実兄は既にメールのアドレスを変えていました。
これで繋がりは全て途絶えてしまいました。
自分の意志で消息を絶った。
疎遠になって本当の他人になってしまった事を再確認した。
向こうは健康で普通の生活を送っているならそれで良いのだが。
私の気持ちの中にはこれを機会に再会を果たすことで心のわだかまりやけじめつける事が
出来るときささやかながら甘い期待をした。
扉の向こうには笑顔の実兄が待っているかもしれないと~~。
やはり何も行動を起こさなければこの様な哀しい場面に遭遇することも無かった。
哀しみの嵐に押しつぶされそうになったが、現実を直視して
たとえこの先逢うことない人生であっても心の中でず~っと忘れる事はない実兄である。
気持ちを切り替えて3日から娘とハワイに旅します。
自然の常夏の中に身を置きゆっくりとした時間の中で生きると言うことをもう一度
ゆっくりと考えさせられるような気がする。
何だか気持ちの中に長年のわだかまりが哀しみと共に消え去った様な気持ちにもなる。
これで全て良かったと、私こそ新しい気持ちで一歩踏み出します。
後悔はないです。