『健康管理も大切な仕事』
「会社生活をしていく上で、何といっても大切なのは、健康、それも心身ともの健康です。」
このように語る幸之助さんは、すぐれた才能があっても、健康を損ねてしまっては十分な仕事もできず、その才能も生かされないまま終わってしまうと言います。
実際に、幸之助さんは長年の事業経営の中で、明るい先のある若い人が、病気のために志半ばで倒れたり、仕事から離れざるを得ないという姿をたびたび見てきました。
そういうことは、会社にとっても損ですが、その人自身が不幸なことです。
健康であるために必要なことは、栄養や休養、適度な運動などいろいろありますが、特に大切なことを幸之助さんはこう言います。
「特に大切なのは心の持ち方です。
昔から“病は気から”といわれますが、そういう面が実際多分にあると思います。」
幸之助さん自身は、幼少の頃から体が弱く、20歳を前に結核の1歩手前の肺尖カタルにかかります。
しかし、幸之助さんは心まで病むことなく、“体が弱いなら仕方がない、その中で精一杯できることをしよう”と、覚悟を決めます。
すると、不思議とそれ以上病が進行することがありませんでした。
そんな経験から、体は病んでも心まで病んではいけない、病とうまく付き合うことだと、悟ることになります。
心がおどっていると、人間は少々のことでは疲れたり、病気したりしないものです。
仕事の場合もそれと同じことで、仕事に命をかけるというほどに熱意をもってい打ち込んでいる人は、少々忙しくても、そう疲れもせず、病気もしません。
反対に、なんとなく面白くないというような気分で仕事をしていると、その心のすきに病気が入り込んできます。
幸之助さんはこのように語ります。
「自分の健康管理も仕事のうちということを考え、心をおどらせて仕事に取り組むことを基本にしつつ、人それぞれのやり方で健康を大切にしていってほしいと思います。」
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