カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

佐藤亜紀 『バルタザールの遍歴』 新潮社

2015-04-28 19:41:26 | 本日の抜粋
図書館の玄関口に“リサイクル図書コーナー”というのがある。
一定期間を経て、借りる人が極端に少なくて、図書館司書が閉架図書にも置けないと判断したものだ。

「リサイクル図書」とのラベルが裏表紙に貼られている。
不用の場合、カバーのかかった表紙は不燃ゴミ、本体は資源物に出してください。と書かれている。

本の末路を、司書がこのように指導している。
悲しいかな、これが現実である。

この本もその中に紛れていた。
第3回日本ファンタジーノベル大賞受賞作である。
そんなに粗末に扱っていいの?

この本の悲劇は他にもある。
使った画像は文春文庫のもの。
徳さんが手にした本は新潮社の単行本。

佐藤亜紀さんが新潮社の版権を引き上げる事態があったのだ。
その経緯は大手出版社の横暴に尽きる。
どの世界でも上から目線はいけませぬ、、、。

ちなみに徳さんはこの本の内容にそれほど関心はない。
第一次大戦前後のヨーロッパ社会における貴族社会の崩壊。
その中での貴族の振る舞い。
有らん限りの放蕩と、奇妙な吟持の混在。
日本の武士道に似てるとこも多数有り。

でもそれは好みの問題で、徳さんがあれこれ言う筋合いのものではない。

  *****
 恐らく、まだ野蛮だった時代の私の祖先はこのカウンターの中にいるような男だったに違いない。その祖先が今ほど私が剥奪されてきた名前に栄光を与えたのだ。(中略)高貴とは野蛮によって維持され、文明によって滅ぼされるものなのだろう。
  *****


徳さんたちの伺い知れないうちに、利潤追求に特化した動きが進行している。
翻弄されないようにしよう。




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