カイロじじいのまゃみゅむゅめも

カイロプラクティック施療で出くわす患者さんとのやり取りのあれこれ。

『異端の人間学』 五木寛之*佐藤優 幻冬舎新書

2017-11-03 19:39:24 | 本日の抜粋
冷戦構造が終わって世界は平和になると思ったのは束の間で、民族、宗教問題に自称先進国各国や軍事産業の思惑が絡み、世界は沸騰した闇鍋状態が続いている。
冷戦構造下で蓋をされていたものが一挙に噴き出して、それからウン十年世界は揺れ続いている。
背景にグローバル社会の利権が絡まり、絡まり続けている事がさらなる利権を生んでいる。
まるで永久運動のようである。
そしてともかく判りにくいのだ。

シリアの問題も判りにくい。
シリアの国内、国外難民に寄せる同情は世界共通のように思えても、そう簡単に事は落着しない。
でも、解決の糸口の無い問題はない。なぜなら絡まった糸は始まりは一本の糸だったからだ。
本気になって最初のもつれを探し出すしかない。

それは異なる宗教、異なる民族の共存の道を探ることにある。
時代をさかのぼるしかない。


***
佐藤 トルコの隣のシリアにも似たようなグループがあります。シリアを支配しているアラウィー派です。アサド一家もアラウィー派ですね。このアラウィー派もアレヴィー派同様に、かつては非常に虐げられてきた宗派でした。(中略)いろんな宗教がまじっている土着宗教で、シリアの北西部に神殿を持っているんです。だから正統イスラムからは、1000年以上にわたって虐げられて、ものすごくいじめられてきて、最下層に置かれてきた。 
 ところが第一次世界大戦の後、フランスの委任統治になったときに、フランスの秘密警察が現地の統治をこの被差別民だったアラウィー派にやらせるわけです。それによって人口の一二%のアラウィー派がシリアを支配する下地ができて、その支配体制が現在に至るまでずっと残っているんです。アラウィー派からすれば、長きにわたって虐げられてきた記憶があるから、アラウィー派以外を国民だとは思っていない。だからアサド大統領派は、自国民に対して化学兵器を使用することさえ躊躇しないんです。
  ***

この抜粋部で明らかになる事は、己だけが正しいという主張の愚かさである。
どんな共同体も恥ずべき過去を背負っている。
反省文を書かせたい気分だ。
どの先進国も植民地支配を経験しており、大きな面をするな!と言いたい。
謙虚に過去から学ぶ事を放棄してサミットなんて記念写真を撮っている。
なんか、現代史なんていらないや、って気分である。
先進国は過去の反省だけしてればよろしい。

カイロジジイのHPは
http://chirozizii.com/


そして、なんでもブログのランキングというものがあるそうで、以下をクリックするとブログの作者は喜ぶらしい。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へにほんブログ村


ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


人気ブログランキングへ



PVアクセスランキング にほんブログ村

最新の画像もっと見る

コメントを投稿