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岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

W杯サッカー・アジア第3次予選を観る。日本対オマーン。

2008-06-03 13:48:15 | スポーツ(身体に魅せられて)
前回のバーレン戦は相当ショックだった。
監督や選手がショックなのは当然だったろうし、サポーターも本当にがっかりした。
記憶の彼方から「ドーハの悲劇」が戻ってきたようだ。

アジアのレベルは間違いなく上がってきている。
しかし、アジアのレベルアップが世界トップクラスの国と比べるとき
世界はもっとレベルが高くなっているといわれる。
すなわち、サッカー格差は依然、拡大中ということになる。
まずは冷静に現状を俯瞰して、昨夜のオマーン戦を振り返る。

前半10分以内に得点をするというのは最高のスタートといわれる。
日本はこの時間内にコーナーキックを中沢がヘッドで決めた。
この1点は、とんでもなく大きかった。
もちろん自陣にとってもだが、相手に与えた打撃はとてつもなかった。
オマーンは早い時間帯に失点することでゲームの作りようがなくなった。
この日のオマーンは、戦力的にも厳しかった。
ボールの支配率が日本の2分の1程度では、勝てる気がしなくなっただろう。

一方、日本は、海外組と国内組、そしてベテランと若手が融合し始めた。
海外組では、やはり中村俊と松井。
二人とも実力を発揮したが、昨日は松井の動きが特に目立った。
松井のプレーを見る機会は限られている。
日本代表として出場した回数も限られている。
今回が本格的登場と言っていいだろう。

内容はどうかといえば、今までこのような日本のプレーヤーがいただろうか、
と思うほどだった。
まずフィジカル面がとても強い。胸から首にかけての厚さはレスラーのようだ。
足も強い。その足でファールすれすれのプレイができる。
ボールコントロールもうまいし、戦術眼もありそうだ。
そしてタフだし、メンタル的にも強い。
フランスリーグで地道に(日本のメディアから離れて)、4シーズンを経過
できたことが彼を総合的に強くした。
もちろん、1試合だけで彼の評価はできない。
これから、もっとすばらしい面を知ることができるだろうし、その逆も
あるかもしれない。
しかしすばらしい選手になったものだ。うれしい。

中村俊介。彼のすばらしさにも触れなくてはならないだろう。
彼は、中田英以後の日本の司令塔の地位は不動だが、
現在のレベルは中田以上だと思う。
中田の限界は、ドイツ大会で見ての通りだ。
中田は孤高の選手だが(これが限界という意味)、
中村は他の選手を十分に生かせる。
中村がチームでどのように話をしているのかは知らないが、
話さなくとも、ピッチ上では同僚を尊重していることがわかる。
彼の海外での評価は、スコットランドリーグで定まっている。

彼らの評価は、
「彼はひ弱だ。守備も弱い。しかし、それがどうした!」
「それがどうした!」と言わせる力が中村にはある。

他の選手についても触れたいが、今日はここまで。
さて、今度はホームではない。
並みの気候ではない。
コンディショニングやメンタリティの力を
見せるときだ。

楽しみだ。




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