岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「50%」 1年のみ。厚生年金の給付水準。

2009-06-06 05:52:16 | 国民と国会と政治
毎日新聞6月6日より要約。
「6月5日の国会答弁で野党議員の質問主意書に対する政府答弁書で厚生労働省が明らかにした。
74年度に生まれた人の厚生年金の給付水準(現役世代の平均的手取りに対する年金額の割合)について、
50%を維持できるのは受給開始の年だけで翌年からは5割を割り込むことが分かった。
1年後の66歳時は49.4%。その後も年0.7%ずつ低下する。」

年金「50%支給」の約束はもろくも崩れてしまったわけだが、
現役世代は(モデルケースは35歳)、とても厳しい状況が予想される。

それは、このモデルとなっている世代が就職氷河期を経験した世代であり、
現在も職が不安定であり、給与も低いと考えられるからだ。

この世代に加え、今回の不況で新たな就職氷河期世代が誕生する。
10代から20代初めの一時期に不幸にも不況に遭遇した世代は、現役時だけでなく、
退職後も年金支給が少なくなる。

これは、不公平ではないだろうか。
「私は運がよかった」世代と「私が運が悪いな」世代が歴然とある。

団塊世代までは、まずまずの支給結果かもしれない。
しかし、それ以降の世代は、「私が運が悪いな」となる。

年金は次世代が負担する制度だから、若い世代になればなるほど、支給は厳しくなる。
「私は運が悪い」と考える世代が支払い率が低くなるのは当然のことだろう。
(国民年金の納付率に現れている)

このような問題は、厚生労働省自身で解決することは不可能である。
政治家が、国民の声を聴いて考え、立案することしかない。

日本が人口減少国になった以上、世代間の不公平感はこのままでは増すばかりだ。
この対応は、日本の政治の緊急課題のはずだ。

私たちには、まだまだやりようがあるはずだ。
YES, WE CAN は、オバマ大統領の専売特許ではない。

鳩山代表が友愛の政治を掲げるなら、ぜひ世代間の不公平を緩和することも
友愛であることを示してほしい。
「世代間友愛」は友愛のひとつの形だと思う。

※写真は熊山英国庭園のガゼボ。そういえばシドニーにガゼボホテルという名の
ホテルがあったけれど、形が似ている。

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