
4月に入って週3回、アムダにボランティアに出かけていることはこの日記でも書いています。
アムダは、1984年に設立していますからもう30年近いことになります。
NGO,NPOとしては草分け的な存在ではないでしょうか。
AMDAは、アジア医師連絡協議会の略です。
広島県出身の若者が岡山で医学を学びながら、小田実の『世界なんでも見てやろう』に触発されアジアの旅に出発することから
始まります。
1960年代の終わり、岡山にも大学運動の波に押し寄せていました。
警察官が死亡するという事態まで発展したのです。
(たまたま私の実家は機動隊の本部前にありました。
機動隊の動きを監視するためには格好の位置でした。
学生が2階から覗いていたようです)
混乱する大学を逃れてアジアに旅立った菅波青年はこの放浪の旅から多くのことを学びます。
そして、当時描いた夢が今日まで続きます。
これがすごい。
この『遙なる夢』は、1993年に出版されています。
すでにアムダの骨格は出来上がっています。
それから20年近く経ちました。
遙かな夢はもうすぐそこにあるのかもしれません。
私はまずこの本を理解することから始めなくてはなりません。
注目されるべき文章に出会いました。
岡山の精神風土について書かれた箇所です。
菅波氏は広島県出身です。隣県とはいえ精神風土は異なります。
「大学から岡山はやってきた。住みはじめのころは岡山のよさがよく理解できなかったのだが、
今でははっきり岡山のよさを述べることができる。
岡山の精神風土は、人間の品性を高めるような分野に対する感受性が高いことにつきる。
具体的には宗教、教育、医療の三分野である」
菅波氏の見方は、実践の中で確かになったようです。
岡山の宗教界、教育界、医療界が彼の活動を支援しています。
ボランティアに出かけるようになってアムダのネットワークの広さに日々驚いています。
アムダには、体験に裏打ちされた多くの指針そして哲学的ともいえる理念があります。
このことを学んできたいと思います。