岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

『認知症になった私が伝えたいこと』 佐藤雅彦著 みんなに役立つ本です。

2014-12-21 09:20:22 | 佐藤雅彦さんと認知症のページ 
佐藤雅彦さんの活動と発言は、今もフィスブック上で読ませていだいています。

今、机上には『認知症になった私が伝えたいこと』 が置いてあるのですが、
とても参考になります。
私の生活の中で「認知症」は大きな課題です。
両親が認知症の人であり、シニアになった私も相当「記憶障害」があります。
すなわち、新しいことが覚えられないのです。
これは、若い脳とは全く違います。
例えば、職場の若い人が新しいことをどんどん覚えていくことに比べて、とんと覚えられないのです。
唖然とするほど記憶できないし、過去の記憶ボックスからの引き出しもアクセスできないことが多いのです。

60年以上、使用してきた身体が思うように動かなくなるのは当然のことで、
体の一部である脳が機能低下することは当然だと思います。
確かに異常に脳の機能がいい人もいるようですが例外と考えています。
大多数の人は加齢とともに身体すべての機能が低下するのですね。


佐藤さんの本を読んで最初に感じることは、
「アルツハイマー型認知症の告知」の残酷さです。

2005年51歳の時のことです。
佐藤さんは、頭が真っ白になり何も考えることができなくなったと書かれています。
片っ端から本を読んでも、希望を失うことしか書かれていなかったそうです。

「不安が不安をよんでどんどん落ち込みました」P28より。

そのような絶望の淵から徐々に佐藤さんは立ち上がっていきます。
信仰や、ITを使った生活の工夫、人々とのつながりなどが役割を果たします。

佐藤さんをここまで追い詰めた「認知症の告知」。
当時は将来の希望を奪う告知だったのですが、今でも大きな問題だと思います。

医師の一人は、認知症の早期発見は疑問だと言います。

私の両親は明らかに認知症ですが、投薬をしていませんし、診断もしていません。
そのことで、なにか問題があるかというと特にありません。

主治医は、何もしないことも選択肢のひとつだと話してくれました。

私はその言葉に勇気づけられました。

人によって、認知症の症状は様々だと思います。

こうしなくてはならないということはないのではないでしょうか。

それにしても、佐藤さんの実践には驚かされますし、参考にさせていただけることが数多くあります。

何度も読み返させていただきたいと思います。

佐藤雅彦さん、ありがとうございました。



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