岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

景気がよくならない。アベノミクス↓

2014-10-22 05:39:09 | 国民と国会と政治


この春に耳にした景気予想。
消費税増税の反動は3ヶ月。夏には回復。秋からはさらなる消費増税を受け入られる経済状況へと上向く。
政府、政権、経済界の思惑は、一部の方からは予想されたように外れてしまいました。

このように予想というものは、期待感から作られるものだと、わかりやすい事例です。

安倍氏は、比較的単純な詭弁を弄します。
少し頭をつかう人なら、その詭弁は見抜けます。
見抜けないとすれば、それは安倍氏に対してなんらかの共感を持っているからです。
すなわち、わらをもすがっているのです。

例えば、最近の発言です。
地方再生!
「景気回復の実感を日本全国津津浦浦に届ける!!」

詭弁ですね。
この発言だと、日本は景気回復しているのだけれど、それが地方に届かないという意味です。
これは意図的な嘘です。
だって、日本は景気回復していないのですから。

もちろん日銀の政策も誤っています。
円安誘導で国内生産が伸びるというのは「わらすがり」です。
国内産業は空洞化しているのですから。
為替政策の限界です。
わかっていたはずです。

それから、円安は国の富を減ずるということでもあるのですね。
国の指標はすべてドル換算です。

株価と内閣支持率は連動しているというのは識者の共通認識だと思います。
そんな単純なもの?
だそうです。

ならば株価を上げる政策をすればいいことになります。
投資家の利益になることです。
それを行っているのが現政権ということになります。
非常にわかりやすい。

しかし、それに必須条件があります。
景気回復=消費回復ができるということです。

ここでも政府・日銀は希望的観測をしています。
賃金アップをすれば、ものを買うだろうと。
実態はどうでしょう。
雇用が改善すれば、ものを買うだろう。
外れました。
賃金が多少上がった大企業の社員が消費を引っ張ることはありません。

理由は、格差の広がりだと思います。
いまだかつてないほど格差は広がっているといわれます。
そして、低所得者が増えています。年金暮らしの人も増えています。
社会的な負担(税他)も増えています。

政権は消費税増税分を景気対策にまわしてなんとかできると期待したのですが国富を減ずるのみでした。
どうして消費が増えることが予測できるのでしょう。
「わらすがり」=希望的、恣意的な予想です。
それには、景気は国民の心理状態と連動している。すなわちムードをつくれば消費するという「わらすがり」があるのです。

彼らに下々の暮らしが実感できていないことが一目瞭然です。
これが致命的です。
失策でした。

2閣僚辞任も、旧態然の「政治家状況」の象徴です。
選挙民は「選挙対策」の具でしかないようです。


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