朝日新聞2011年8月25日朝刊掲載
私が見逃さないようにしている記事が二つあります。
大江健三郎さんの『定義集』とこの論壇時評です。
論壇という分野があるのかと問われています。
確かにそのようにも思うのですが、この論壇時評は気になります。
なにしろ、月刊誌や週刊誌はほとんど読みませんから、知らないことが多すぎです。
で、この論壇時評で様子を観ているのです。
今回の時評のキーワードは「柔らかさ」と「伝えたいことありますか」。
「どうしてもあることを伝えたいと考えたからだ。そして何かを伝えようとするなら、ただいいたいことをいうだけでは、ダメなんだ。それを伝えたい相手に、そのことを徹底して考えてもらえる空間をも届けなければならない。それが柔らかさの秘密なのである。」
この文章だけでは意味不明かもしれません。実はこの文章の前に、宮崎駿さんのスタジオ・ジブリの小冊子「熱風」の表紙について書かれているのです。
その表紙を見たいとシブリさんのHPを拝見するとありました。
この写真について高橋さんは以下のように書いています。
「すごく面白い。けれどただ面白いだけではない。この面白さは、この写真が醸し出す『柔らかさ』から来ていると、ぼくは思った。『柔らかさ』があるとは、いろんな意味にとれるということだ。」
この写真から何を感じ取るかを高橋さんは書いている。
「柔らかさ」と「伝えたいことがある」と。
※見出し写真は今日の岡山城です。