ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

地の塩

2017-08-29 | ほとほと日記
今日は仕事はお休みでした。


今月中にあと三件の入居が予定されていましたが、9月に日延べされました。

皆決まっていたら、今月いっぱいは朝から晩まで大変なことになっていました。

とりあえず、少しの間ですが猶予が出来て芯からホッとしています。


私だけでなく、今、ホームのスタッフは皆疲労しています。

その大きな原因の一つは、介護スタッフの不足です。


採用を掛けても、本当に応募がない。

やっと応募があって、ホーム長が時間を開けて面接を待っていると、当日何の連絡もなくすっぽかしたり。

無事に面接が終わって採用が決まっても、初出社数日前から急に連絡が取れなくなったり。

介護スタッフ確保の苦労に関しては、この十年以上散々横目で見てきました。

常勤スタッフがいきなりFAXで辞表を送って来たこともあります。

「親の介護をする」「故郷に帰って家業を継ぐ」と言って退職した人が、翌月には他のホームで働いていた…ということもありました。

どこも常に人手不足で、年々それがヒドくなる超売り手市場ですから、本当に色んな人がやって来ます。


でも、真面目で向上心の強い若者もたくさんいます。

大学新卒で文句も泣き言も言わず仕事に取り組み、着々とスキルアップしていく若いスタッフを見ると、自分のだらしなかった二十代の頃と比べて、何と立派なんだろう…と率直に思います。

そして、彼らこそ「地の塩」だ、彼らが疲弊仕切って退職したら、まさに社会の損失だ…と感じます。

自己愛が強く出たがりの人間ばかりがチヤホヤされますが、本当に社会を支えているのは、手抜きをしない真面目な働き者だ…と、現場の片隅から訴えたいのです。