ほとほと通信

89歳の母と二人暮らしの61歳男性の日記。老人ホームでケアマネジャーをしています。

名も無き男の歌

2016-12-07 | 映画
今日も仕事です。


今日は朝から冷え込みが強く、出来るだけ暖かな格好をして出掛けたいと思います。


昨日は、仕事から帰って来て、BS放送で何となく『インサイド・ルーウィン・デーヴィス 名も無き男の歌』という映画を見始めました。

コーエン兄弟の二、三年前の作品で、当時の日本の評では「コーエン兄弟の作品にしては捻りがなく地味」というものが多かった記憶がありました。

1961年のニューヨークが舞台で、まだ無名のフォーク歌手のルーウィン・デーヴィスの冴えない日常を描いたものです。

特段に大きな事件は起きないのですが、私はどんどん映画の世界に引き込まれてしまいました。


日本映画にも青春期の苦衷を描いたものはありますが、どうもこの頃は感情移入が出来ず、見るのがツラくなって来ています。

私自身の青春期が完全に終わってしまったせいでしょうが、もう一つ、日本映画は一体に表情演技が過剰過ぎる…ということもあります。

怒り狂う、泣き喚くと言った「お芝居顔」を見ると気分が引いてしまうのです。

日本人はどちらかと言えば感情を外に表さない方ではないかと思うのですが、映画やテレビドラマの登場人物がやたらと表情を作るのは、歌舞伎芝居が「役者」のモデルになっているからでしょうか。


昨夜の作品は確かにコーエン兄弟にしてはプロットの捻りは少なかったけれど、抑えた感情演技と心象風景を表す画面から、青春期の空回りと不安がしみじみと感じられました。


今日頑張れば、明日は休みです。


神様。
今日一日が穏やかなものでありますように。
家族が皆、健康で暮らせますように。
友人たちが無事に一日を終えますように。
お祈り致します。