名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

山里の稲作

2009年03月17日 | セカンドルーム

 

去年の2月、86歳になる近所のおじいさんが亡くなり、同い年のおばあさんも直ぐに後を追っていった。
亡くなる前の年まで、山裾の小さな田んぼで稲作をやっていたが、後を継いだ人も60代で他に仕事を持ち、農作業する余裕が無く田畑は放置されたままになっていた。


山の斜面を削り、谷に向かって作られた3枚の田は、散歩コースになっていたので、朝夕おじいさんと雑談をしたり手伝いなどもしていた。
秋には美味しい新米や、おばあさんの作った味噌や漬物も頂いた。
先日、その家にお邪魔して思い出話に花を咲かせていた折に、田んぼや農具を貸すから米作りをしないかと勧められた。
この集落には、いろいろな事情で耕作を止めた田畑がたくさんあり、その種の話しは今までもあったが、本業以外に家庭菜園やきのこ栽培もあるので、そこまでは無理だと思っていた。

狭い山間の農地は効率が悪い上、高冷地で米の収穫も平地の7割ほどしかなく、若い人たちは他に仕事を求め、高齢者だけが先祖の残した田畑を細々と耕している。
野良仕事をする人が減って、耕作放棄地が増えると野生動物が我が物顔で田畑を荒らしに来る。
収穫前の稲田が猪に襲われて、一夜にして壊滅状態になり、耕作意欲を無くしてしまったお年寄りも多い。

 
今日散歩の折に、その田んぼを見てきたが、雑木やすすきも生えていないし、谷から引いた水路も良い状態で、田起こしや代かきも容易に出来そうな感じであった。
雪も消え、苗代作りの時期も近づいてきたので、ぼつぼつ腹を決めなければと思ったりしている。

コメント (4)
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