古美術 崎陽

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長崎の歴史~正月編~2

2012-12-29 06:05:33 | ホームページ更新
『オランダ正月』~2


~江戸芝蘭堂のオランダ正月~1

江戸時代中期に活躍した通詞吉雄耕牛の自宅は

2階にオランダから輸入された家具を配して

「阿蘭陀坐敷」と呼ばれており

庭園もオランダ渡りの動植物にあふれ

長崎の名所となっていた。

通詞以外の全国の蘭学者も多く師事した耕牛の家では、

やはり太陽暦の元日に合わせ、

オランダ正月が催されていた。

江戸の蘭学者で指導的な地位にあった大槻玄沢も、

この吉雄家洋間のオランダ正月に参加して感銘を受けた。

歴代のオランダ商館長は

定期的に江戸へ参府することが義務づけられていたが

寛政6年(1794)のヘイスベルト・ヘンミーの江戸出府で

オランダ人と初めて対談した大槻玄沢は、

これを機にこの年の閏11月11日が

西暦で1795年1月1日に当たることから、

京橋水谷町にあった自宅の塾芝蘭堂に、

多くの蘭学者やオランダ風物の愛好家を招き、

新元会(元日の祝宴)を催した。

ロシアへ漂流した大黒屋光太夫なども招待されていた。


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