バトルロイヤルとは、プロレスの試合形式の一つ。大勢がいちどきにリングに上がり、誰彼となく攻め、フォールされまたはギブアップした者が退場していき最後にリングに立ったのが優勝である。
これに今の自民党総裁選挙が似ている。10名ほどが立候補の意思表示をしている。20名の推薦人を集める必要があるので何人が実際に立候補できるか知らぬが5名は大丈夫とテレビがいう。
きのう高校野球を見ていたら突如、立候補者のひとり小林鷹之氏の記者会見が入った。東大法学部卒、ハーバード大留学、大蔵省入省というこれ以上ないレッテルの秀才。今まであまり聞いたことのない名前だが、「コバホーク」という愛称をすぐ覚えてしいった。この人いずれ首相になるなあと直感した器量の持ち主だがほかにも自民党には魅力的な候補者がいる。不祥事も多い政党だが与党であり、人材は目白押しの感じがする。
一方、立憲民主党も総裁選をやるようだが自民党の影に完全に隠れてしまった。タマが不足している。現代表の泉健太代表と前代表の枝野幸男しか立つ意欲を見せていない。野田佳彦元首相は「自分は昔の人」と消極的だったが、出る意欲を見せ始めている。「自民党にメディアジャックされた」と嘆いたことが報道されて一念発起する気になったかもしれない。出なさいよ、能力があるのだから。老け込まなくていい。
テレビや新聞の取材者が偏向していて自民党の人材だけに光を当てているのであろうか。メディアの側の眼力不足で各党のすぐれた人材を取材し逃しているのであろうか。どうもそうではない気がする。
小生はブログを書いていて記者のようにおもしろさを発掘する感覚はあるのだが、そこに自分の気が行かない対象は取り上げることができない。書けないのである。自民党には俺が俺がと手を挙げる人がいっぱいいる。昔は派閥の長の締め付けが効いていて「おまえはまだ早い」と制されていたがいまその派閥が悪の温床ということで緩んだ。小生は派閥があってもよく、派閥間の抗争が政治を盛り上げると思う。つまり八ヶ岳は八ヶ岳連峰ゆえに見て壮観であるのと一緒である。それはさておき派閥の衰えが自民党総裁選をおもしろくしている。おもしろいから中身があるかは別だが政治は祭である。
オリンピックという祭が終って自民党が祭をしている。
祭もできない立憲民主党は何なんだ。小生は自民党に投票したことがなく立憲民主党には何回か投票して裏切られた。祭ができる自民党は投票しないけれど政治ができる政治集団である。それは確かである。
仮に新自民党総裁が総理になったとして組閣の手法がどうなるのか。派閥の衰えがその人事に与える影響のほうがよっぽど興味深いですな。そして派閥は本当になくなるのか。なかよしグループに打算だけで集まるグループ。私も決して派閥は否定しません。寧ろ人の集まるところに派閥が無いほうが不自然な気がします。